(株)ニワンゴは28日、同社が24日にβサービスの終了と新サービス開発を表明していた、動画にコメントをつけて共有できるウェブサービス“ニコニコ動画”について、新サービスの名称を“ニコニコ動画(γ)”(にこにこどうが がんま)に決定したと発表した。
同社は新サービスについて、「アクセスの集中を避けるために、しばらくの間はクローズドガンマサービスとして、事前にIDを登録した10万人のガンマテスター限定のサービスとします。」と述べ、従来の非登録のオープンなサービスから登録ユーザー向けサービスに変更することを強調している。ユーザー登録は3月3日に開始されるとのことだが、開始時刻はまだ明らかにされていない。
ニコニコ動画(γ)では素材となる動画について当面、Ameba Vision/フォト蔵および同時に同社が開発中のサービス開始予定の動画投稿サービスを利用するという。これは、DDoS(分散型サービス拒否)攻撃を受けた時期とほぼ同時期に、ニコニコ動画が動画の参照先としていた米グーグル(Google)社の動画共有サービス“YouTube”からアクセスの一部が遮断されたためで、同社では「今後もYouTubeとの協力関係を模索していく」としているが、新サービスの開始直後はYouTubeにある動画は利用できない見込みだ。
掲載当初、同社の動画投稿サービスを“3月3日にサービス開始予定”を記載しましたが、これは正しくは現在開発中のものです。お詫びして訂正いたします。(2007/02/28)
また、3月3日という日程は映画“蒼き狼 地果て海尽きるまで”の公開に合わせたもの、と表明している。これはニワンゴの親会社である(株)ドワンゴが、この映画のプロモーションや主題歌の先行配信などで協力関係にあることから、タイミングを重ねることで相乗効果を狙ったもの。
なお、開発ブログ(http://blog.nicovideo.jp/)では「ニコニコ動画(γ)の開発は順調に進んでいます。すでにほとんどの機能は実装が終わり、明日から負荷試験、セキュリティ監査をおこないます。回線とサーバー設備がさすがに一週間では間に合いませんでしたのでサービスの開始は来週になってしまいますが、それでも奇跡的な速度で回線インフラや機材の調達ができました。」と状況を説明している。