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うすがたてれび

薄型テレビ

2007年03月16日 15時14分更新

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2007年03月16日 15時14分更新

うすがたてれび

薄型テレビ

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薄型テレビとは?

これまで利用されてきたブラウン管テレビに代わる、“液晶テレビ”“プラズマテレビ”“リアプロジェクションテレビ”といった奥行きの小さなテレビのこと。地上デジタルテレビの放送開始もあって、買い換え需要の高まりに合わせて普及が進んでいる。

  • AV機器


 

詳細解説

普及が進む薄型テレビ

 薄型テレビは、奥行きの小さなテレビのことで、主に“液晶テレビ”“プラズマテレビ”“リアプロジェクションテレビ”の3種類を指す。2003年の地上デジタル放送開始から、テレビの買い換え需要に合わせて普及が進んでいる。これまで利用されてきたブラウン管テレビは、日本国内では既に製造を終了している。ブラウン管テレビは、大型になればなるほど、奥行きが大きくなってしまい、広いスペースが必要になるという欠点があったが、薄型テレビは大型になっても奥行きをとらない。薄型テレビは、07年には日本で41%、世界全体でも8%まで普及が高まる見通しで、日韓欧の電機メーカーが需要獲得を競いあっている。

液晶テレビ

バックライトなどの光を透過させることによって表示させる

 液晶テレビは、ディスプレイ表示に液晶パネルを用いた薄型テレビのこと。液晶パネルは薄く、軽量で、消費電力が少ないため、携帯電話をはじめとするモバイル機器のディスプレイに使われている。しかし、画像の応答速度がブラウン管やプラズマテレビと比べて遅く、早く動くものだと残像が残ってしまう。その他にも、視野角が狭い、コントラスト比が低いなどの欠点があり、大型のテレビには向かないとされてきた。現在では技術開発によって改善され、最大で108インチの大型テレビが発売されている。ちなみに現在、国内メーカーの液晶テレビに採用されている液晶パネルとしては、シャープ(株)の“ASV(Advanced Super V)”液晶や、ソニー(株)が採用する“ソニーパネル”、(株)日立製作所、(株)東芝、松下電器産業(株)が採用する“IPS(In-Plane-Switching)”液晶などがある。

プラズマテレビ

蛍光体に電圧をかけて発光させるため明るい画像を表示できる。

 薄型テレビの市場で、液晶テレビとシェアを二分しているのがプラズマテレビである。蛍光体に電圧をかけることで表示させるプラズマディスプレイを使用している。ディスプレイの大型化が容易な一方で、画面の高精細化に限界があるため小型化できない。また、消費電力が液晶テレビの約2倍にもなる。しかし、応答速度が速い、視野角が広い、階調表現に優れるなどの長所を持っている。現在、最も大型のプラズマテレビは103インチ。

リアプロジェクションテレビ

フロントスクリーンに投影する仕組みのため、他の薄型テレビと比べると厚みがある。

 国内では液晶テレビやプラズマテレビほど普及していないが、第3の薄型テレビとして注目を集めているのが、リアプロジェクションテレビだ。テレビの本体内のプロジェクターからフロントスクリーンに投影する。その仕組みのため、液晶テレビやプラズマテレビと比べて、本体が厚くなってしまう欠点がある。しかし、大型の割に価格が安いため、海外ではシェアを広げている。明るい部屋だと画面に光が反射してしまう、ランプの寿命が短い(ユーザー自身で交換可能)、視野角が狭いといった欠点がある。現在、最大のサイズは110インチ。

 このほか、キヤノン(株)と(株)東芝が開発した次世代の薄型ディスプレーパネル“SED”(Surface-conduction Electron-emitter Display)も、今年の第4四半期に搭載製品が登場する予定だ。SEDは後方から電子を打ち出してRGB(赤緑青)の蛍光体に当てて発光させるという、CRTのような表示方法を採用する。ただし超小型の電子源をRGBフィルターの直後に多数配置して、各電子源を個別に駆動させる、という点でCRTとは異なり、この結果RGBフィルターの干渉が抑えられてメリハリのあるシャープな発色を実現できる。

 なお、SEDの生産/販売などを行なうSED(株)は、もともとキヤノンと東芝の合弁会社だったが、今年1月にキヤノンが東芝の保有する全株式を買い取り、完全子会社化している。

 

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