米英のアップル社の間で争われていた商標訴訟が決着した。
ここでいう“米英のアップル社”とは、パソコンユーザーにおなじみのコンピューターメーカーアップル(米国:Apple Inc.)と、The Beatlesの版権を管理しているアップル(英国:Apple Corps Ltd)の2社を指す。両者の合意により、米国のアップルは“Apple”の名称とロゴを継続的に利用できるようになった。
この決着に対して、スティーブ・ジョブズ氏は「われわれはビートルズを愛しており、商標に関して対立してきたことは辛かった。よい形で解決して最高の気分だし、将来の禍根を断つことができた」とコメントしている。
一方、英国のアップル社の株主を代表して、経営者のニール・アスピナル氏は「論争を退けて、前に進めたことは素晴らしいこと。来るべき未来はわれわれにとって非常にエキサイティングなものとなるだろう。Apple Incの成功を望んでいる、将来にわたって穏やかな協業関係が結べることを期待している」とコメントした。
ジョブズ氏は今年1月にサンフランシスコで開催されたMacworld Expoの基調講演で、The Beatlesの楽曲を流し、話題になった(関連記事)が、懸念事項だった訴訟が解決したあとは、やはりiTunesでThe Beatlesの楽曲が買えるようになるのかという期待が生まれてくる。