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林信行のマイクロトレンド 第2回

仕事に効く“エンタープライズWiki”

2007年02月01日 12時00分更新

文● 林信行 (ITジャーナリスト)

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個人のナレッジマネージメントツールとしても


 ワークグループ向けサービスが広がる一方で、Wikiを個人用のナレッジマネージメントツールとして活用しようとする動きもある。

 通常、Wikiはウェブアプリケーションとしてウェブサーバー上に設置されるものだが、Jeremy Ruston氏が開発した“TiddlyWiki”はサーバー無しでHTMLとCSS、JavaScriptだけで実現している。

 ブラウザーからサッと呼び出してちょっとしたメモに使ったり、To Doリストを作ったりといった用途に便利だ。サーバーとの通信がないため軽快に動作し、必要な情報だけを簡単に呼び出せることなどから人気を集めている。

“TiddlyWiki”

“TiddlyWiki”

 同様に、Macintosh用には『MoinX』というソフトもある。Mac OS Xは、ウェブサーバープログラム“Apache”を内蔵しているが、これを活用して、個人用パソコン上でWikiサーバーを動かしてしまおうという発想だ。

“MoinX”

“MoinX”

 最近では前述したWriteboardや、(これまたMac用だが)書類そのものをリアルタイムで共同編集できるエディターソフトの『SubEthaEdit』といった、商品説明で“Wiki”と明記していないが、Wikiに通じるコラボレーションツールが次々と増えている。

“SubEthaEdit”

“SubEthaEdit”



 Wiki関連のトピックは尽きることがない。25日にはWikipediaの創始者で、現米ウィキア(Wikia)社会長のJimmy Wales氏が“Wikiasari”と呼ばれる独自の検索エンジンを立ち上げようとしていることが、Web 2.0関係の話題を扱う有名ブログ“Tech Crunch”などの記事で報じられた(参考文献:Wikipedia、独自の検索エンジンを準備中 独占スクリーンショット)。

 2007年はホットなキーワードとして“Wiki”が注目され、大躍進する年になりそうだ。

筆者紹介-林信行

著者近影 - 林信行さん

 フリーランスITジャーナリスト。ITビジネス動向から工業デザイン、インタラクションデザインなど多彩な分野の記事を執筆。『MACPOWER』『MacPeople』のアドバイザーを経て、現在、日本および海外の媒体にて記事を執筆中。マイクロソフト(株)の公式サイトで執筆中の連載“Apple's Eye”で有名。自身のブログ“nobilog2”も更新中。オーウェン・リンツメイヤーとの共著で(株)アスペクト刊の『アップルコンフィデンシャル(上)(下)』も発売中。

(ASCII24:2006年12月25日の記事を一部改変)

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