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Skype 3.0正式版が公開! ビジネス用Skypeも登場

2006年12月15日 00時00分更新

文● アスキービジネス編集部

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11月8日からベータ版が公開されていたSkype 3.0(3.0.0.190)の正式版がリリースされた。12月14日から、Skypeのホームページからダウンロードできる。

企業向けバージョンも配布

 昨年公開されたSkype 2.0では、ビデオ通話という「見た目に派手」な機能が追加された。今回の3.0では、そうした派手さはないが、細かい使い勝手やユーザーインターフェイスの向上など、従来からのユーザーにとってはうれしい改良が数多く見受けられる。

 もっとも注目される新機能は、「オープンチャット」である。オープンチャットとは、自分が主催するチャットルームを、インターネットを通じて外部に公開できるというもの。Skype 3.0のユーザーであれば、誰でもオープンチャットを主催できる。同機能は、Skype以前から各種チャットツールに親しんでいるユーザーであれば、「IRCのSkype版」と言えば理解が早いだろう。

 このほかにも、「エクストラ」と呼ばれる外部プログラム(プラグイン)と連携する機能や、アイコンのデザインやユーザーインターフェイスの改良などが挙げられる。ただし、すでに配布されていたベータ版と比べると、一部メニューの日本語化や、かなり細かい部分でのインターフェイスの変更、バグフィックスなどの違いだけとなり、機能的に大きな差はない。

 なお、同記事ではベータ版の問題点として、チャット時に先頭に挿入された1つ以上のスペースが削除されてしまうことを指摘した。正式版では、半角スペースについては上記の問題点が解決されているが、残念ながら全角スペースは自動削除されてしまうようだ。

 さらに、今回のSkype 3.0とは別に「ビジネス用Skype」が13日から公開されている。これは、Skype 3.0の機能はそのままに、企業ユーザーのニーズが盛り込まれたバージョンだ。ビジネス用Skypeでは、MSI形式のインストールプログラムが用意され、各種セキュリティ設定も可能なバージョンとなっている。

Skypeの現状

 なお、今回の正式版の配布にともない、都内でプレス向け発表会が行なわれ、Skypeの最近の動向が語られた。日本オフィスのゼネラルマネージャである岩田真一氏によると、スカイプは現在、全世界で約500名の社員が働いているという。2006年8月には170名だったが、2006年9月にeBayに買収された後、会社としての規模が急速に大きくなっている。

写真●プレス向け説明会では、スカイプ日本オフィスのゼネラルマネージャである岩田真一氏によるデモが行なわれた

写真●プレス向け説明会では、スカイプ日本オフィスのゼネラルマネージャである岩田真一氏によるデモが行なわれた

 現在、本社機能(人事や会計など)はルクセンブルクにあるが、ビジネス拠点はロンドン、開発拠点はエストニアにあるという。ほとんどの社員がロンドンとエストニアで二分されるが、それ以外の国では日本を含め、香港や米国など、各国に数名ずつの担当者が置かれているという状況だ。

 また、現時点でのSkypeの登録者数は1億3600万人で、日々20~30万人規模で増えている。そのうち日本では、約400万人のユーザーがおり、全世界の同時接続者数も最大で800万人を超える規模となっているという。

 これまで、Skypeは「無料で使える通話品質のいいIP電話ソフト」として注目されてきた。しかしSkypeには、チャットやファイル交換など、さまざまな活用法がある。3.0では、こうした「通話以外」の部分での使い勝手がかなり向上した感がある。今後も、さまざまな機能が提供されることで、Skypeの利用者数はますます増えていくことだろう。

■関連サイト
Skype
http://www.skype.com/intl/ja/

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