【Macworld 2007 Vol.5】
アップル重役が語る新製品──「iPhoneにとって日本は重要な市場だが、克服すべき課題も多い」
2007年01月10日 00時00分更新
──Apple TVのHDD容量は40GBですが、これで十分だと思いますか?
【ムーディー氏】たしかに一部のユーザーにとっては、この容量が小さく見えるかもしれません。だが、われわれはこれがほとんどの人が満足できる容量だと思っています。なぜならすべてのコンテンツをApple TVに保存する必要はないからです。コンテンツは、パソコン上の『iTunes』で管理するが、すべてをApple TVと同期する必要はありません。
さらにApple TVでは、パソコン上のコンテンツをストリーミング受信して、大型テレビに表示できます。高速な“IEEE 802.11n”規格の通信にも対応しているため、同時発表した新製品の『AirPort Extreme 』(日本名『AirMac Extreme』)と併用すれば、十分なスループットを確保することが可能でしょう。
IEEE 802.11n環境が整っていない場合は、IEEE 802.11g通信でも映像のストリーミングが可能です。コンテンツの転送が大量に行なわれる最初の同期にはそれなりに時間がかかりますが、以後はそれほど待たずに転送できるでしょう。
──容量が足りないと感じる人は、内蔵HDDを交換したり、追加したりできますか?
【ムーディー氏】いいえ、そうしたことは検討していません。
──ストリーミング機能の詳細について教えてください。また、通信プロトコルは何を採用していますか?
【ムーディー氏】ストリーミングは、Apple TVと、パソコン上で動作するiTunesの組み合わせで実現します。対応しているのはiTunes 7。現行のバージョンとほぼ同じものですが、バージョン番号でコンマ1程度のアップデートが行なわれるかもしれません。
プロトコルなどの詳細は、特に明らかにはしていません。Apple TVは、最大1台のパソコンとコンテンツを同期できますし、ストリーミングに関しては5台まで送信側のパソコンを設定することが可能です。
──このストリーミングというのは、パソコン上のコンテンツをApple TVで再生するだけの機能でしょうか? それともApple TVのHDD上にあるコンテンツを他のパソコン上で再生することもできるのでしょうか?
【ムーディー氏】Apple TVは受信オンリーのデバイスです。他のパソコン上のコンテンツをストリーミング受信することはできても、ストリーミング送信には対応していません。
──Apple TVのOSや、その他のハード仕様を教えてください。
【ムーディー氏】Apple TVは、iPodなどと同様、コンシューマー向けのデバイスで、詳細なハードウェア仕様については明らかにしていませんし、その予定もありません。この製品で重要なのは、「あなたが見たいと思っているコンテンツをちゃんとサポートしているか」であって、その答えは「YES」です。ただ、CPUに関しては、米インテル社製のものを使っています。
──映像出力のフォーマットは?
【ムーディー氏】720pです。ただし、1080iについてもサポートしたいと思っています。