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ASCII Power Review 第131回

CPUの速度は十二分でした!

CHUWI(ツーウェイ)14型ノートPC「CoreBook X」 実機レビュー = 超高コスパの低価格モバイルノートなのだ!

2021年06月24日 13時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 CHUWI(ツーウェイ)は14型ノートPC「CoreBook X」を発売した。本製品最大の特徴はなんと言ってもその価格。Core i5/RAM8GB/SSD512GBに、14型WQHDディスプレーを組み合わせて、539ドル(約5万9000円)という低価格を実現している。この価格でいったいどのぐらいの性能、質感を備えているのか、細かくチェックしていこう。

CHUWI「CoreBook X」539ドル(約5万9000円)

CPUは第8世代(Coffee Lake)の「Core i5-8259U」を搭載。旧世代CPUを採用することにより低価格を実現しているわけだ

メモリーはアップグレード可能
ボディーは価格以上の高級感

 CoreBook XはOSに「Windows 10 Home 64ビット」、CPUに「Core i5-8259U」(4コア8スレッド、2.30~3.80GHz)を採用。メモリー(RAM)は8GB(DDR4)、ストレージは512GB(NVMe SSD)を搭載している。メモリーはアップグレード可能だが、底面パネルのネジをすべてはずす必要がある。また、ケースがツメで引っかかっているので、分解の難易度はやや高い。

 ディスプレーには画面比率3:2の14型WQHD(2160×1440ドット)液晶を採用。色域はNTSC70%が謳われている。

 通信機能はWi-Fi 5(11ac)、Bluetooth 4.2をサポート。インターフェースは、USB Type-C(データ転送、ビデオ、オーディオ、USB Power Delivery 2.0対応)×1、USB 3.0 Type-A×1、3.5mmオーディオジャック×1、microSDメモリーカードスロット×1を装備。また内部にはM.2スロットが搭載されている。

 本体サイズは310×229.5×20.6mm、重量は約1500g。46.2Whのバッテリーを内蔵しており、最大8時間のバッテリー駆動時間が謳われている。

 筐体はスペースグレー一色で、Aパーツ(天面)とCパーツ(底面)はアルミ製、Bパーツ(キーボード面)はプラスチック製。ディスプレーはフルラミネート仕様だ。見た目において、539ドル(約5万9000円)という価格以上の高級感を備えていることは間違いない。

本体天面。「CHUWI」のロゴは左上に小さく刻印されている

本体底面。放熱口は比較的大きめ。11ヵ所のプラスネジをはずせば分解可能。右下には封印シールが貼られている

ディスプレー面。ベゼルは5mmと謳われているが、天面のカバー部分を含めると左右は実測7mm、上は実測9.5mm

キーボードは英語仕様のみ。キーボード奥には電源、CapsLock、タッチパッドロックのインジケーターが内蔵されている

本体前面(上)と本体背面(下)

右側面(上)にはmicroSDメモリーカードスロット×1、3.5mmオーディオジャック×1、USB 3.0 Type-A×1、左側面(下)には電源端子、USB Type-C(データ転送、ビデオ、オーディオ、USB Power Delivery 2.0対応)×1を用意

ディスプレーの最大展開角度は実測168度

パッケージには、本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書が同梱

ACアダプターのコード長は実測123cm、電源ケーブルの長さは実測120cm

ACアダプターの型番は「RJ-AS190342」。仕様は入力100-240V~1.6A、出力19V 3.42A、容量65W

本体の重量は実測1489.5g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測237g

キーボード&パッドは若干物足りないが
ディスプレーは平均以上の品質

 本製品のキーボードは英語配列のみ。キーピッチは実測19mm、キーストロークは実測1.5~1.6mm前後が確保されている。キートップはアイソレーションタイプ(チクレットタイプ)で見た目はMacBookなどを彷彿とさせるが、打鍵感はかなり軽い。けっして打ちづらいわけではないが、他社フラッグシップモデルなどと同等の剛性感をイメージすると、期待を裏切られる。

 また英語配列自体はよいのだが、Enterキーの右側に電源ボタン、Home、End、PgUp、PgDn、右カーソルキーが配列されている点は人を選ぶ。日本語入力では、確定する際に「Enter」キーを押す頻度が多い。筆者が本製品を購入した場合には慣れるのにかなり時間がかかりそうだ。なお電源ボタンは一見指紋認証センサー一体型のようなデザインだが、非搭載だ。

 一方、ダイビングボード構造を採用したタッチパッドは、実測125×77.5mmと広くてジェスチャー操作がしやすいが、クリックがかなり固め。こちらもキーボードと同様に操作しづらいわけではないが、価格なりのフィーリングではある。

 低コスト化の影響を一番感じたのがウェブカメラ。解像度は1280×720ドットだが、実際に撮影された画像はもっと粗く感じる。また室内灯下では光量が不足する。プライベートはともかくビジネスでビデオ会議するのなら、外付けウェブカメラを用意したほうがいい。

 ディスプレー画質については、カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で色域を計測したところ、sRGBカバー率99.4%、AdobeRGBカバー率74.6%、DCI-P3カバー率74.7%、そしてNTSCカバー率69%となった。スペックのNTSC70%は「カバー率」を指しているようだ。いずれにしてもsRGBカバー率99.4%に達しており、発色も自然。この価格帯のモバイルノートPCとしては平均以上の画質を備えている。

 サウンドについては低音が弱いが、音はある程度分離しており、価格から想像するよりクオリティーが高い。もちろん最新のフラッグシップモデルには及ばないが、数年前のビジネス向けノートPCよりはいい音を楽しめるはずだ。

キーピッチは実測19mm

キーストロークは実測1.5~1.6mm前後

キーボードバックライトは3段階で明るさを調整できる

タッチパッドの面積は実測125×77.5mm

電源ボタンは指紋認証「非対応」だ

「カメラ」アプリのHDRオフで撮影。解像度は1280×720ドット

「カメラ」アプリのHDRオンで撮影。解像度は1276×716ドットとわずかに小さくなる

実測した色域はsRGBカバー率99.4%、AdobeRGBカバー率74.6%、DCI-P3カバー率74.7%、NTSCカバー率69%

ディスプレーの表面処理は光沢(グレア)。発色に癖はない

スピーカーは低音が弱め。しかし音の分離はいい

第8世代(Coffee Lake)でもCPU性能は十分現役

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