エンブレムやスポーティーな演出など
V8モデルならではの差別化
内外装は基本的には、他グレードと共通ですが、各部にはさり気ない差別化が図られています。エクステリアでは、ボディーサイドに「V8」エンブレムを装着。さらにリヤスタイルの力強さが増す「クアッドアウトボードマウントエキゾーストパイプ」や「グロスブラックブレーキキャリパー」などを標準化。さらにインテリアは、ステアリングがスエード仕上げとなるなどスポーティーな演出が加えられています。
スポーティーな3ドアボディーは5人乗り仕様となっており、後席も快適なスペースを確保しています。その分、ラゲッジスペースは小ぶりですが、後席は可倒式となっているので、2名+αの乗車なら必要な荷物はしっかりと積み込むことができます。
大排気量エンジンならではの滑らかなフィール
エンジンを始動すると、重厚なV8サウンドを轟かせますが、大排気量エンジンらしい滑らかなエンジンフィールも魅力のひとつ。サスペンションもエアサスを搭載しているため、乗り心地も上々です。もちろん、軽くアクセルを踏み込めば、俊敏な加速を見せるので、常にスピードの出し過ぎには注意が必要ですが、かなり大人な味付けでもあります。この雰囲気は、武骨なディフェンダーの中に、レンジローバー系で楽しめる大人の余裕を隠し味として追加していると表現したくなります。
ちなみに、このV8エンジンは先代レンジローバーにも搭載されていました。今回の試乗が街中のみというのが、非常に残念でなりません。ただ、V8エンジンと最も軽快な走りの「90」の組み合わせとあって、機敏な身のこなしを活かしたスポーティーな走りを感じることができました。
きっと高速や峠に連れ出すと、新たな一面を見せてくれるでしょうから、その機会を楽しみにしたいと思います。
いつまでも あると思うな V8モデル
買うなら今でしょ!
ディフェンダーのV8モデルは、本国では設定があったものの、日本では2024年モデルが初上陸。発表時点では、2024年モデルだけの特別設定とのことでしたが、好評のようなので、ひょっとすると今後も続投、または限定車として登場する可能性もあるでしょう。
しかし、年々環境規制が強化される現在、いつV8仕様が生産終了してもおかしくないのも事実。欲しいならば、今が絶好の機会といえます。
その価格は、標準仕様の「90 V8」で1500万円と超高価。エントリーの2L 直4ガソリンターボ「90 S」の約2倍の価格となっています。1台で同じクルマが2台も買えてしまうとは、まさに選ばれし者のディフェンダーといえるでしょう。
ロングボディーの「110 V8」は1588万円となっており、より7人乗りの大きなボディとなることで、ちょっとお買い得のような錯覚になりますが、こちらもエントリーの「110 S」の約2倍の価格となっています。
最新技術で蘇った伝説のクロカンに、ちょっとクラシカルなV8スーパーチャージャーという組み合わせは、かなりユニークなもの。趣味車として、かなり面白い選択といえそうです。
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