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FIXER Tech Blog - Learning

CNCFから「Kubestronaut」の称号を授与されたので自慢させてください

2024年05月01日 11時00分更新

文● なむゆ/FIXER

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 本記事はFIXERが提供する「cloud.config Tech Blog」に掲載された「Kubestronautの称号を得たのでちょっと自慢させてください」を再編集したものです。

はじめに

 この度私ことなむゆこと南條祐輝はCloud Native Computing Foundation(CNCF)が主催するKubernetes関連資格を見事全て取得し、Kubestronautの称号を授与されましたのでこちらにて自慢させていただきたく存じます。
https://www.credly.com/badges/d7bb7a25-8784-4be3-b43b-fd6c438bfe2c

Kubestronautとは

 Kubestronautは、CNCFが主催しているKubernetes関連の資格5つ全てを同時に有効にした人に贈られる称号です。

 2024年3月に開催されたKubeCon Europeの4日目のKeynoteにて教育アンバサダープログラム関連の動きのひとつとして発表されました。

 同時に有効にするというのは説明が必要なのですが…

 Kubernetesの資格には合格してから3年間(2024年4月1日以降に取得したものは2年間になりました、残念)の有効期限があり、その期限を迎えると資格が失効します。

 そのため、同時に有効にするということは5つ全ての資格が全てそれぞれ最後に取得してから有効期限を迎えていない状態であるということです。

 Kubernetes関連の技術は日々変化しているため、試験に合格したことがあるというだけでなく、最新のKubernetesの知識のキャッチアップがちゃんとできているかどうかも問われるようです。

 5つ全ての資格を取得した状態にすると最後の資格を取得してから1ヵ月以内にCNCFからメールが届き、上記のようにCredlyでKubestronautの称号を授与されます。

Kubernetes資格の特徴

 CNCFが主催しているKubernetes資格は5つあり、そのうちの3つ(CKAD、CKA、CKS)はハンズオン形式の試験になります。

 ハンズオン形式なので、試験では実際のKubernetes環境に接続し、コマンドライン操作で問題を解きます。

 問題ではKubernetesの知識を問われるだけでなく、試験時間に対して問題数が多いため個々の操作を効率的にするテクニックも要求されます。

 詳しくはKubernetesが普段使いの人のためのCKAD対策の話の記事もどうぞ。

 残りの2つの試験(KCNA、KCSA)は4択問題を解く形式で、こちらは残りの資格の入門レベルの位置づけになります。

 Kubernetes資格の目立つ特徴としては、受験コストがそれなりに高いことが挙げられます。

 CKA、CKS、CKAD の試験の価格は2024年4月現在それぞれ395$です。KCNA、KCSAは250$です。

 もちろん日本円で支払うと為替レートの影響も受けるため、ざっくり手計算で6万円強、3万7500円強かかることになります。

 試験を管理しているLinux Foundation は頻繁に試験のセールしているため実際にはこの価格の7割~半額で受験していますが、それでもこれらの資格を全て取得しようとすると受験だけでもそれなりのコストがかかります。

特典は?

 Kubestronautになると以下のような特典があるそうです。

・Kubestronautジャケット(こちらに写真があります)
・CNCFのイベントや資格のディスカウント(資格の維持に助かります… が、具体的に何割引きになるかはまだ発表されていません)
CNCFのAmbassadorとして登録される(らしい)

なぜこの称号を狙おうと思ったのか

 Kubernetesは元々業務で頻繁に使用していて自分にとって強みのある技術であると考えていたので、そのスキルがCNCFに称号として認めてもらえたら嬉しいかな、というのが一番のモチベーションでした。

 副次的には具体的に有用な特典(特にディスカウントとか)もあるため、これから先Kubernetes資格を維持していくために有用かなと思えたのも理由のひとつです。
 
 あとはKubestronaut Programが発表された段階でCKS、CKAD、CKAの資格を既に保持していたため、残りは入門レベルの資格であるKCNAとKCSAの2つだけであったことも大きかったかと思います。

 もし今Kubernetes資格をひとつも取得していない状態でKubestronaut Programのことを知ったとして、特典のためにひとつから資格を取得し始めていたかと思うとそうでもない気がします。

 あくまでその時の状態で追加で支払うコストが比較的安くなっていたため目指しただけかもしれません。

 それでもその時点で残りの2つの資格の取得のために2週間ほどの猛勉強の時間と 250$×2(セールの3割ほどのディスカウントはありました)のコストが必要だったのですが、その時はそれでも十分見合うだろうと考えていました。今もそう考えています。不思議です。

おわりに

 今回はCNCFから発表されたKubestronautという称号について自慢したり紹介したりしてきました。

 Kubernetesの知見や取得した資格がまだない状態から狙っていくようなものではないかとは思いますが、それなりにKubernetesについて詳しかったり、すでにKubernetes資格を半分近く持っているという人にとってはこれまで積み上げてきたものがひとつ公に認められるようなそういう称号であるように感じます。

 そういった方は目指してみるべきかと思います。

参考

KubeCon + CloudNativeCon Europe 2024 Day four: Looking to the past and the future ofKubernetes(and more news
Announcing theKubestronaut program
Kubestronaut program | CNCF
Kubestronaut Program - Linux Foundation
CNCF Ambassadors

なむゆ/FIXER
Kubestronautになりました。
たぶん社内Kubernetes最強タイです。

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