ソフトウェアは「Windows的自由度」が基本戦略
では「ソフトウェア」はどうか?
今回の戦略に伴い、Meta Questが利用しているシステムソフトウェア(OS)には、改めて「Horizon OS」という名称が付けられた。Meta Questシリーズ自体が「Horizon OS搭載機」となり、他社からも「Horizon OS搭載製品」が出る……と考えればいいだろう。前述のように、まさに「互換機戦略」と言える。OSを含めたソフトウェアスタックをハードウェア・パートナーとなった各社に提供し、さらに若干のカスタマイズが施されるであろうと考えられるわけだ。
同時に、アプリケーションストアの再構築も実施される。
現在のMeta Quest上には、メインのストアである「Questストア」があり、テスト版アプリケーションを中心に、外部決済も許諾しつつアプリを配布する「App Lab」がある。PCと接続して使うなら、そこでのアプリはSteamなどの別プラットフォームを介して販売されてもいい。
少々複雑なので、これが「Horizonストア」に統合される。
これはどう考えればいいのか? ラブキン氏は「スマホのストアというよりは、Windowsのソフト配布形態に近い」と説明する。
シンプルにいえば「統合ストアを用意しつつ、自由度も許容する」ということだ。
現在のWindowsには「Microsoft Store」がある。スマホ的にシンプルにアプリを入手するには、Microsoft Storeがベストだ。一方で、自由にアプリをウェブなどから買うこともできる。Steamのようなストアビジネスもある。セキュリティのリスクはあるが、どの手法でもいいのがメリットだ。
現状も、Meta Questでは同じように色々な形でアプリを入手できる。そこは今後も変わらないが、ストア構造がシンプルになる、というのが基本戦略だろう。
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