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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第53回

日本発の画像生成AIサービスがすごい 無料アップスケーラー「カクダイV1」

2024年02月19日 07時00分更新

文● 新清士 編集●ASCII

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日本発のアップスケーラー、今後の発展に期待

Topaz Photo AIの公式サイトより。左がアップスケール前、右がアップスケール後

 アップスケーラーは、生成AIが一般化する前から、画像復元技術として既にニーズがあったあるサービスです。有名なところでは、2008年創業のTopaz Labsが開発した「Topaz Photo AI」(199ドル)があります。今の生成AIとは違う系統のAI技術を使うことで、ノイズの多い低画質な画像を高画質化できます。広告業界では使っているところも多いですね。

 クラウド型の画像生成サービスを提供する米Kreaは月額10ドルの標準プランにアップスケール機能を追加しており、企業同士での競争も始まっています。

 カクダイV1は、「いただいた声として、パラメータの調整が難易度が高く、感覚を掴むまで時間がかかってしまうので、この点を改善する取り組みをしていきたいと思っています!」とXに投稿しており、今後もアップデートが期待できそうです。

 Mavericksは「sayhi2.ai」という最新AIツールをまとめる情報サイトを展開しています。カクダイV1は既存技術の組み合わせとはいえ、アップスケーラー分野で独自プロダクトを生み出そうという国内事例。今後に期待をしていきたいと思います。

 

筆者紹介:新清士(しんきよし)

1970年生まれ。株式会社AI Frog Interactive代表。デジタルハリウッド大学大学院教授。慶應義塾大学商学部及び環境情報学部卒。ゲームジャーナリストとして活躍後、VRマルチプレイ剣戟アクションゲーム「ソード・オブ・ガルガンチュア」の開発を主導。現在は、新作のインディゲームの開発をしている。著書に『メタバースビジネス覇権戦争』(NHK出版新書)がある。

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