エリアLOVEWalker総編集長・玉置泰紀のアート散歩 第12回

「ひでぶ」「あべし」「お前はもう死んでいる」今年が連載開始40周年の『北斗の拳』史上初の大原画展が六本木の森アーツセンターギャラリーで開催!

文●玉置泰紀(一般社団法人メタ観光推進機構理事)

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 全世界で1億部を超える発行部数を誇る伝説の名作漫画「北斗の拳」が、連載を開始したのは、1983年の「週刊少年ジャンプ」41号。2023年、40周年を迎えることを記念し、史上初・過去最大の原画展「北斗の拳40周年大原画展〜愛をとりもどせ!!~」(〜11月19日)が10月7日、六本木・森アーツセンターギャラリーにて開催される。10月5日のプレス内覧会には、会場に原作の武論尊氏と、漫画の原哲夫氏が駆けつけ、大ファンのケンドーコバヤシ氏とともに熱くトークを交わした。本展後は、名古屋、神戸、福岡を巡回する。

 展示される作品点数は、本展のための原哲夫氏渾身の描き下ろし新作を含む、総点数400点以上。構成は6章立てで、ケンシロウとラオウの最終決戦までが展示されている。物語の展開に沿って、記憶に鮮明なエピソードやキャラクター、名言が迫力満点の見せ方をされており、筆者のようなオンタイムのファンも新しくファンになった人も、あたかも北斗の拳の世界に入ったような没入感が楽しめる。

 筆者は連載が開始されたときは大学時代で、毎週欠かさず「週刊少年ジャンプ」を読み、コミックも全巻揃え、アニメもスタートから見ていたが、生原画ならではの原哲夫氏の圧倒的な描き込みは、週刊誌やコミックをはるかに超えた「表現」が息づいていて、必見である。

第136話「さらば強敵よ!の巻」。

会場入り口のケンシロウ像。

会場に駆け付け、連載当時の思い出を語る原哲夫氏(左)、武論尊氏(右)。仕事場にも取材で行くほどのファン、ケンドーコバヤシ氏の愛に溢れたトークでさらに盛り上がった(中央)

ケンシロウ像などでポーズをとるケンドーコバヤシ氏

会場内は原画を含むすべてが撮影OK(一部映像を除く)で、ミスミの森の老人の墓に種もみを撒いたり、聖帝サウザーの玉座にも座れるぞ

 北斗の拳の世界は、核戦争によって文明と人々の秩序が失われ、争いが繰り返されるという最終戦争後の199X年(20世紀末)が舞台。暴力が支配する弱肉強食の世界に現れた伝説の暗殺拳"北斗神拳"の伝承者・ケンシロウの生きざまを描いており、将来を誓い合った許嫁のユリアを、かつての親友で南斗聖拳の伝承者シンによって奪われ、七つの傷を胸に刻まれたところから始まる。南斗と北斗の宿命、南斗五車星の戦士、生きていた師兄、トキ、ラオウなどを巡って、激しいバトルと壮大なドラマが紡がれていく。

 会場は、この運命の物語を6章で構成している。そして、なんといっても、会場内は原画含む全てが撮影OK!(一部展示映像除く)。実際に座れる聖帝サウザーの玉座や、種もみを実際に撒けるミスミの村の老人の墓など、実際に場面に入り込んで写せる、SNS映え抜群のフォトスポットも用意されている。

フォトスポットを筆者も体験。写真一枚目はサウザーの玉座、二枚目、三枚目はミスミ村の老人の墓、四枚目ではハート様の秘孔を突ける!

【エントランスとプロローグシアター】

 トキが核戦争の際にケンシロウとユリアを救い、閉じたシェルターの扉から入っていく。音声ガイドは、あの!千葉繁氏。アニメ版の北斗で様々な”ザコ”キャラを演じ、さらに個性的な次週予告も有名。原作には無いオリジナルキャラ、南斗聖拳のジョーカーなども演じている。公式サイトのインタビューでは、”ザコ”キャラについて、「ザコにもそれぞれの人生があるわけですよ、名も知れぬ男たちだけどね。たまたま就職しちゃったところがとんでもないところだっただけでね」と語っている。

【第一章 無愛】

 「おまえはもう死んでいる!!」 荒れ果てた無秩序な世界で、懸命に生きる人々を救うため、立ち上がったケンシロウ。 暴虐の限りをつくすジード、ジャギ、アミバ… 怒りと哀しみの中、愛がケンシロウを突き動かす!! ここから長い「愛」の旅が始まる…

 *以下、各章の説明は公式資料から

展示風景

展示風景

第1話「心の叫びの巻」。

第1話「心の叫びの巻」。

第2話「怒り天を衝く時!の巻」。

【第二章 親愛】

 「てめえらの血はなに色だーっ!!」 シン、レイ、シュウ、サウザー… 強敵”とも”との出会いと別れ。 心熱くなる数々のバトルを珠玉の原画たちで紹介。 愛ゆえに苦しみ、もがく人々を、ケンシロウが愛で優しく包み込む!!

聖帝サウザーのコーナーは熱い。第87話「帝王の微笑!の巻」より。

第97話「愛深きゆえに堕つ!の巻」より。

第97話「愛深きゆえに堕つ!の巻」より。

展示風景

展示風景

展示風景

展示風景。

【第三章 愛蔵】

 「今日より明日なんじゃ…」 40年の歴史の中で、北斗の拳は圧倒的な広がりを見せてきた。 コミック総発行部数1億部突破、アニメ、ゲーム、パチンコ… 東映アニメーション秘蔵のアニメ資料から、 セガサミーグループ提供の熱いCG映像、そして、海洋堂のフィギュアまで、 北斗の拳への数々の愛の証を振り返る。 そして、錚々たる面々の、お祝いメッセージも?!

北斗の拳40周年・お祝いギャラリー。ジャンプに限らず、綺羅星のような漫画家のメッセージが並ぶが、やはりジャンプ作家のお祝いが沁みる

【第四章 愛憎】

 「哀しみを知らぬ男に勝利はないのだ!!」 悲運の天才、次兄トキや、南斗五車星の面々との出会い… 北斗神拳の哀しき運命が闘いを呼び起こす。 愛のために、全てを捧げた人間たちとケンシロウの出会いが、 きっとあなたに再び愛の炎を灯す!!

第113話「流れる雲のように!の巻」。

第115話「湧きたつ!雲の巻」より。

展示風景。

展示風景。

【第五章 彩愛】

 「愛するがゆえに見守る愛もある…」 大迫力のカラー画を一挙公開!! 漫画原稿より大きなフルカラー原画が、 圧倒的な存在感で暗闇に浮かび上がる。 そして本展のための原哲夫氏渾身の描きおろしも!! 最後の戦いに向け、「愛」の力はフルボリュームに!!

描き下ろし「青の覇者」アクリル キャンバス

描き下ろし「赤き救世主」アクリル キャンバス

『北斗の拳40周年大原画展』クラウドファンディングプロジェクト描き下ろし「七つの傷を持つ男」アクリル キャンバス

【第六章 敬愛】

 「わが生涯に一片の悔いなし!!」 ユリアという同じ女を愛した兄弟、ラオウとケンシロウ。 その最後の戦いが始まる!! 他の数ある原画展の追随を許さない、 ド迫力の展示空間で、男と男が、愛を巡りぶつかり合う!! この闘いを体感した後、きっとあなたにはある変化が…!!

第126話「魔王への犠牲!の巻」より。

第132話「あえて愛を絶つ!の巻」より。

第133話「宿命の岐路!の巻」より。

第135話「血に染まる覇王!の巻」。

第136話「さらば強敵(とも)よ!の巻」より。

展示風景。

展示風景。

展示風景。

展示風景

【展覧会グッズ】

 史上初の原画展にふさわしいグッズの数々。

【天空の世紀末カフェ】

 森タワー52階の「THE SUN & THE MOON」は会期中限定でコラボカフェに。様々なコラボメニューが楽しめる。

 https://thesun-themoon.com/sun/news/?p=3781

【開催概要】

●展覧会名:「北斗の拳40周年大原画展」

●会期:2023年10月7日~11月19日

●会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)

●開場時間:10:00~21:00 (最終入場20:00)
※全日日時指定制 ※会期中無休

●入館料:
【通常券】
大人(中学生以上):平日2,200円(2,600円)、土日祝2,500円(2,900円) 小人(小学生):全日800円(1,100円)
※( )内は当日券価格 ※未就学児無料

【企画券】 ※事前購入のみ、各回限定数
U30チケット:2,100円 ※30歳未満の方限定、平日のみ
強敵”とも”チケット:平日4,000円、土日祝4,600 ※ペアチケット

【特典付きチケット】 ※限定数に達し次第終了
1.図録&デカいしおり付きチケット:6,000円(デカいラオウの”一片の悔いな”しおり付き)
2.レッドシャークソフビ 「ケンシロウ」(無想転生ラメver.)付きチケット:12,000円
3.復刻! コミックス表紙デザインピンズ16個セット付きチケット:20,000円
※全て税込
※事前購入はローソンチケット: https://clk.nxlk.jp/m/bNsE46XXD のみ取扱
※当日券は森タワー3Fチケットカウンターでのみ取扱
→その他チケット購入に関する詳細は公式HP: https://clk.nxlk.jp/m/zbZdoYMRD へ
★全てのチケットに、レジェンド声優千葉繁氏による、無料音声ガイド付!!

●公式サイト:https://hokutonoten.com/

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