メルマガはこちらから

PAGE
TOP

企業の社会貢献活動と連携。ミャンマー産Connected Coffeeの試飲会を開催。

PR TIMES

ビーンズ・コネクティッド株式会社
飲むことでミャンマーの生産者の女性たちや地元の障がい者施設を応援するConnected Coffee(つながるコーヒー)とは?

2023年7月、トヨタコネクティッド株式会社(本社:名古屋市 代表:山本圭司)の本社オフィスにて、同社の社会貢献活動の一環としてConnected Coffeeの試飲会を開催しました。合わせて、当日はミャンマーの産地(南シャン州ユワンガン)と試飲会会場をオンラインで結んで生産者との交流会を実施しました。約200人の参加者があり、「また開催してほしい」ととても好評でした。そして、年内にお茶の水にある同社の東京本社(GLIP)でConnected Coffeeのイベントを予定しています。社会貢献活動というととても難しく考えてしまいがちですが、「コーヒーを飲む」という身近にある行動が社会貢献になるということを知っていただき、具体的なアクションを起こすきっかけになればと考えています。


試飲会は2023年7月24日、名古屋市中区伏見にあるトヨタコネクティッド本社の多目的スペースで開催されました。
●Connected Coffeeとは?
 ビーンズ・コネクティッド株式会社は、炊飯器でお米を炊くように、誰でも簡単・失敗することなくコーヒー豆の焙煎ができる小型自動焙煎機の開発とそれを使ったコーヒー自家焙煎ビジネスフラットフォーム「RoCoBeL(ロコベル )」展開の実証実験をしている会社です。現在、様々なテーマでフィジビリティ・スタディを行っていますが、そのメインで取り組んでいるテーマが「Connected Coffee(つながるコーヒー)」です。
 これはコーヒーの産地の農家や生産者からバイヤー、インポーター、さらには国内で焙煎・加工・販売する人たち、最終的にそれを購入し、コーヒーを楽しむお客様までが一本の線でつながり(Connected)、トレーサビリティが可能なコーヒーです。「このコーヒーは、いつ、どこで、どんな人たちが、どんな背景のもと、どんな想いを込めて生産しているのか?」というストーリーを全員が共有し、それを理解した上で、焙煎や販売、購入をします。また、生産者には「自分たちが手塩にかけたコーヒー豆が、どこで、どんな人たちによって焙煎・加工され、さらに販売、購入され、飲まれているのか?」の情報がコーヒーの感想とともに生産者や農家にフィードバックされます。
千葉県流山市では地元の障がい者自立支援施設が焙煎・加工したコーヒーを地域の飲食店や商店の店頭や朝市などのイベントで販売しています。

○ミャンマーの女性たちの想いを日本へ。日本の感謝をミャンマーへ
 ミャンマー中部の高原地帯に位置するユワンガン地方は周囲に2000m級の山が連なり、肥沃な土壌と年間降水量や昼夜の寒暖差など気候的な条件でもとてもコーヒーの栽培に適したエリアです。古くからコーヒーの栽培は行われてきましたが、2010年頃からそのポテンシャルが注目されるようになり、ミャンマーの国内外から投資が集まり、市場の独占化が進みました。その結果、地元で細々とコーヒー栽培をしてきた小農家のコーヒーチェリーには値段がつかなくなりました。
 3代続くコーヒー農家に生まれたSu Su Aungさんは、これに危機感を抱き、2015年、NGOが主宰したコーヒービジネスのセミナーに参加。そこで彼女はコーヒービジネスが実は巨大なビジネスであることを初めて知ります。「世界に目を向ければ、こんなに大きなマーケットが広がっている。いいコーヒー豆を生産すればそれはフェアに評価してもらえる」。それまでミャンマー国内の市場で感じていた閉塞感が嘘のように、未来が明るく大きく広がりました。彼女は翌2016年に地元の農家の女性50人と一緒に女性だけの生産者グループ「Amayar Women’s Coffee Group」を設立。農家の庭先での自然農法によるコーヒー栽培、女性ならではの繊細さ、小規模だからこそできる丁寧なものづくりで品質重視のコーヒー生産に取り組みます。そしてアメリカのNGOの支援を受けて、CQI(Coffee Quality Institute)コーヒー品質ガイダンスに基づいてスペシャルティコーヒーを生産、品質向上に努力してきました。その結果、国際的な評価機関SCAA(Specialty Coffee Association of America)のカッピングスコアでスペシャリティコーヒーと認定される80点以上のスコアを獲得。世界的に高い評価を受けています。「ユワンガンのコーヒー産業を持続的に発展させ、利益を地元農家に直接、還元していく。それを通じて、女性の自立、活躍の場を増やしていきたい」とSu Su Aungさんは語ります。
 そんな彼女たちの想いをしっかりと受け止め、想いのバトンを繋いでコーヒーを焙煎・販売していく。それがコーヒー焙煎ビジネスプラットフォーム「RoCoBeL」の役割です。Amayar Women’s Coffee Groupは小規模コーヒー農家の集合体ですが、同様にRoCoBeLもまた小規模な飲食店、商店、障がい者支援施設など事業者の集合体です。ですから、同様に丁寧なものづくりと販売を実践しています。
Amayar Women’s Coffee Groupでは若い農家の女性たちが大勢、働いています。女性の働く機会を増やすだけでなく、能力開発にも注力。女性の地位向上、経済的自立を図っています。
○障害のある人たちの職域拡大、就労を通じた社会参加そして生き甲斐を支援
 Connected Coffeeのもう一つの大きな特徴はコーヒーの焙煎や加工を地域の障がい者就労・自立支援施設が担っていることです。現在、千葉県流山市、埼玉県さいたま市、東京都新宿区、江戸川区、名古屋市守山区の5つの事業所に参加いただいています。この5つの事業所でRoCoBeL全体の焙煎シェアは80%を超えます。施設で焙煎し、ドリップバッグなどに加工された商品はそれぞれで販売するとともに、RoCoBeLフレンズとして参加しているレストランやカフェ、商店などが購入し、飲料として提供されたり、商品として販売されます。
 2022年にスタートしたこのフィジビリティスタディの最初の目的は施設の利用者として働く人たちの工賃アップでした。従来の内職仕事や清掃など事業所間の競争が激しく、結果、工賃も低い下請け仕事から脱却し、自主事業と呼ばれる付加価値が高く自分たちで作業スケジュールや価格がコントロールできる仕事への転換を目指しました。その結果、流山の施設では一人当たりの平均工賃が約1.5倍にアップ。一時金の支給回数も年2回から3回に増加。一定の効果を得ることができました。
 しかし、それ以上に成果を得たのは利用者の人たちの気持ちの部分での変化でした。誰しも「できる仕事の幅」が広がることは嬉しく、自信になります。利用者の中には「僕はコーヒーの焙煎士なんだ」と自負する人が出てきました。また、自分たちが作った商品が目の前で売れていく。そして、購入したお客様から「おいしかった」という反応が返ってくる。コーヒーを通じて、利用者の人たちと社会とのさまざまな「つながり」が生まれています。
 ミャンマーの生産者が想いを込めて丁寧に作り出したスペシャリティコーヒー豆だから自信を持って売れる。だから、彼らはみんな生産者に感謝するとともに、生産者の想いを受け継いで焙煎や販売をしています。そして、そのことが生産者の応援になる。
 また、Su Su Aungさんは自分たちのコーヒーが日本の障がい者の人たちの社会参加に役立っていることをとても喜んでいます。コーヒーに関わる人たちがさまざまな形で繋がっている。だから「Connected Coffee(つながるコーヒー)」なのです。
障がい者支援施設でのドリップバッグ作り。(流山市:いろいろや・ハーモニーにて)
○身近なちょっとしたアクションが社会に役立つ
トヨタコネクティッド株式会社はトヨタ自動車の戦略子会社です。従業員数は1,184名(23年9月時点)。海外のグループ会社も含めると約2,000名の規模です。同社が2023年度会社方針で全社課題として掲げているテーマが「社会貢献」。「全員が社会課題解決当事者として動ける組織への変革」の実現を目指し、会社全体でSDGsをはじめとする社会問題解決に取り組み、社会貢献活動を推進していきます。そのための施策の一つとして、今回の試飲会が企画されました。
前述のConnected Coffeeのことを十分にご理解いただき、そのビジネスに直接触れることで、「コーヒーを飲む」という日常にある身近な行動が社会貢献活動になるということを知り、それをきっかけに社会貢献の意識向上につなげて欲しい。今回のイベントにはそんな期待がありました。
 試飲会は朝10時から16時30分の時間帯で開催。この間、従業員の人たちは自由にイベント会場に来ることができ、その時間も勤務時間扱いになりました。試飲会ではAmayar Women’s Coffee Groupのミャンマー 産スペシャリティコーヒーを名古屋市守山区の障がい者自立支援施設「あさひ会白沢作業所」で浅煎り、中煎り、中深煎り、深煎りの4段階に焙煎してもらい、それを当日ハンドドリップで淹れたコーヒーを一口ずつ試飲してもらいました。そして、気に入った焙煎のものを1杯持ち帰ることができました。この試飲会にかかる費用はすべて会社に負担いただきました。ミャンマーのコーヒーを飲むのは初めての方ばかりでしたが、皆さん「美味しい」と口々に褒めていただきました。
焙煎による味の違いを体験していただきました。
 また、当日はコーヒーを焙煎したあさひ会白沢作業所の利用者の方と職員の方にも参加いただき、同作業所が作成したドリップバッグや焙煎豆の販売をしていただきました。こちらの販売コーナーも大変人気を集め、たくさんの方にご購入いただきました。これには白沢作業所みなさんも驚かれたようで、とても喜んでいただけたのと同時に、自分たちが焙煎しているコーヒーのポテンシャルの高さを再認識されたようです。
販売コーナーと焙煎&ドリップバッグ作り体験コーナーを担当いただいた「あさひ会白沢作業所」のみなさん。
 さらにお昼休みの時間帯にはSu Su Aungさんの親戚でコーヒー豆の輸入をしていただいている広島在住のLin Myat KyawさんとSu Su Aungさんに参加いただき、オンラインでの交流会を実施しました。

オンライン交流会では、冒頭、Lin Myat KyawさんからAmayar Women’s Coffee Groupの説明を日本語でしていただき、その後はビルマ語通訳としてSu Su Aungさんとの会話をサポートしていただきました。

○試飲会の成果と今後の課題
 今回の試飲会には約200人の参加がありました。参加者のアンケートでは「また開催をしてほしい」との要望をたくさんいただき、とても好評でした。主催者からは「初めての試みでしたが従業員の満足度が大変高く、社会貢献やフェアトレードに対しての興味を持つ従業員もおり、期待以上の効果があったと思います」との評価もいただきました。RoCoBeLとしても、ミャンマーコーヒーの美味しさを多くの人に知っていただくことができ、とても有意義なイベントになりました。
販売コーナーも大人気で、予想以上の売れ行きで焙煎豆が足りなくなり、デモンストレーション用に持ち込んだ焙煎機をフル稼働して補充する程でした。
お昼休みの時間帯に開催した生産者とのオンライン交流会には20人以上のオンタイムでの参加があり、熱心に聞き入ってくださいました。また、交流会の録画はイントラネットに公開され、時間のある時に見ていただきました。生産者の想いやメッセージを直接つ得ることができ、とても説得力がある交流会となりました。
 一方で課題も残りました。今回、たくさんの人に来場いただきましたが、コーヒーの提供に追われてしまい、一人ひとりの方と十分なコミュニケーションが取れませんでした。コーヒーの説明については、パンフレットを配布するなどで対応しましたが、一人ひとりの個別の質問に答えたり、味に対する評価をお聞きする時間をもっと作れたらよかったと思います。オンライン交流会においても、参加者からの質問に答える時間がもっとあればという印象を受けました。
 とはいえ、今回のイベントはトヨタコネクティッドのみなさんはもちろん、あさひ会白沢作業所のみなさん、生産者グループのSu Su Aungさん、Lin Myat Kyawさんの参加いただいた方みなさんに喜んでいただけました。企業内での試飲会イベントは今回が初めての開催でしたが、今後もこのようなイベントを増やしていきたいと思います。(了)


コーヒー豆の焙煎&ドリップバッグ作り体験コーナー。
ユワンガン月のコーヒーシリーズの焙煎が異なる4種類を試飲いただきました。

○トヨタコネクティッド株式会社オフィシャルHP
https://toyotaconnected.co.jp/

○RoCoBeLオンライン販売サイト
https://shop.rocobel.com/
ミャンマーのスペシャリティコーヒーが購入できます。送料無料。

お問い合わせ
ビーンズ・コネクティッド株式会社
info@rocobel.com