海外ではもはやデファクトスタンダードと言っても過言ではない音楽再生ソフトウェア「Roon」に待望のバージョン2.0が登場した。
最近ではRoonの更新ペースが遅くなっている。現状では2021年初めに発表されたバージョン1.8が最新で、バージョン2.0は1年半ぶりの更新だ。開発者に言わせると、中身の更新には時間がかかり、バージョン1.8ではGUIの刷新とともにAI機能である「Valence」(ヴェイランス)も進化のポイントであった。
CEOのEnno Vandermeer氏は「バージョン2.0はこれまでで最も大きな変化であり、Roonの使い方をこれからずっと変えていくものだ」と語っている。
外出先から自宅のRoon環境に接続
バージョン2.0における最大のポイントは「Roon ARC」という新しいアプリの導入だ。
Roon ARCは従来の「Remote」のようなアプリだが、いままでのRemoteアプリは自宅内でRoonライブラリに接続していたのに対して、Roon ARCは外出先からも使用できるという違いがある。リモートアクセスは、クラウド経由で可能となるようだ。家でRoon Core(PCなど)を稼働中でネットワークにつながっている必要はあるが、外出先のスマホからRoonが使えるようになったわけだ。
ハードディスクなどに保存した音源だけではなく、Roonの中核であるRoon Coreが接続している「TIDAL」や「Qobuz」などのストリーミングサービスにも接続できる。もちろんスマホであれば、直接ストリーミングのアプリを利用できる。しかし、Roon ARCを使えば、Roonの強力な検索機能の利用や一括管理も可能となる。また、Roon ARCアプリはオフライン再生(ダウンロード再生)にも対応している。
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