7月28日に発表されたASUSのZenfoneシリーズ最新モデル「Zenfone 9」。すでにグローバル市場で販売中だ。今回は8月16日に行なわれた香港での発売イベントに参加し、Zenfone 9をざっくりと触ってみた。
ハイエンドでコンパクトな「Zenfone 9」
Zenfone 9は小型軽量ボディーのコンパクトなスマートフォンだ。ディスプレーは5.9型(2400×1080ドット)、120Hz駆動に対応し、表面はGorilla Glass Victusでカバーされている。フロントカメラはパンチホール型の1200万画素を搭載。ディスプレーとフロントカメラ性能は前モデルのZenfone 8と同等だ。本体サイズはZenfone 9が約68.1×146.5×9.1mm、重さ169g。Zenfone 8が約68.5×148×8.9mm、重さ169g。厚みが若干増したが、縦横サイズは逆に小さくなっている。
SoCはSnapdragon 8+ Gen 1を搭載しており、メモリーとストレージ構成は8GB/128GB、8GB/256GBに加え16GB/256GBと大容量モデルも加わる。背面はマットな仕上げだが、表面はこちらもGorilla Glass Victusで、表面はざらつき感がなく平滑感の高い仕上げとなっている。また指紋の跡も残らない。カメラは5000万画素の広角と1200万画素の超広角という必要最小限の構成。広角カメラには6軸ジンバルを内蔵し強力な手ブレ補正を実現している。
指紋認証センサーは本体側面の電源ボタンに内蔵。電源ボタンの下見える「ZenTouch」の表記は、片手操作が可能なZenfoneならではのユーザーインターフェースだ。電源ボタンの上で指先を上下にスライドさせると「音声入力」「通知バーを開く」「WEBブラウザのヘッダースキップ」「曲切り替え」など様々な機能を素早く呼び出すことができる。
ハイスペックなモデルであるが、本体上部には3.5mmヘッドフォン端子を備えている。一方、本体下部はSIMスロットとUSB Type-C端子という一般的なデザインだ。スピーカーの穴も目立つが本体はIP68の防水防塵に対応している。今回テストした香港販売品はグローバルモデルであり、NFCは搭載するがFeliCaはない。
本体のカラバリはブラック(Midnight Black)、ホワイト(Moonlight White)、レッド(Sunset Red)、ブルー(Starry Blue)の4色展開。ホワイトモデル以外の3色は本体側面とカメラ周りがブラック仕上げ、ホワイトモデルのみシルバーとなっている。いずれの色も落ち着きと深みのある最近のスマートフォンにはあまり見られない色合いだ。
実際に手に持ってみると、5.9型ディスプレーの本体はかなり小さく感じられる。片手で楽に持つことができるのはもちろん、軽量なのでポケットに入れておいても重量を感じさせない。また、本体側面がスクエアなデザインなので、丸みを帯びたZenfone 8とは握り心地がだいぶ異なる。カメラを操作してみたが、こちらの形状のほうがしっかりと本体を保持できるように感じられた。アプリをいくつか使ったが本体の動作は機微でストレスを感じることはない。
OSはAndroid 12でユーザーインターフェースはZenUIを搭載、片手モードなど便利な機能が使用できる。たとえば電車の中でつり革をつかんで両手が使えないときでも、小さいボディーを片手で握ったまま、その片手でほとんどの操作をできそうだ。
Zenfone 9はジンバル内蔵カメラのメリットを最大限に引き出すアクセサリーも販売される。それが「Zenfone 9 Smart Backpack Mount」だ。バックパックのショルダーハーネス(肩紐)部分に取り付けるマウントで、付属ケースをZenfone 9に装着し、マウント部分にマグネットで固定できる。つまりZenfone 9をショルダーハーネスにつけたまま、両手をフリーにして歩くことができるのだ。
写真を撮るときはZenfone 9を手に取ってマウントから離せば、自動的にカメラアプリがONになる。しかも、ハーネスのマウントとZenfone 9はワイヤーで接続されているため、地面がぬかるんでいて身体のバランスを崩してしまってもZenfone 9を誤って地面に落下させてしまうこともない。アウトドアで安心してZenfone 9を使えるだろう。
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