佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第137回
AirPods Proとの対決姿勢も強まる
Pixel Buds Proの発売は7月28日、Nidhi Rathi氏が技術を語る
2022年07月25日 13時00分更新
7月21日、ノイズキャンセリングと空間オーディオに対応した待望の完全ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds Pro」が発売された。本連載ではGoogle I/Oでの発表時に、Pixel BudsとAndroid 13の関係について取り上げた。
ここではGoogleのプロダクトマネージャーであるNidhi Rathi氏に対するGoogle Blogのインタビュー、そして解説記事からPixel Buds Proの詳細について迫ってみたいと思う。
Pixel Buds Proは7月28日発売で価格は2万3800円。Coral、Lemongrass、Fog、Charcoalの4色展開だ。
ボリュームEQで音量に適したトーンバランスを
まずは、Pixel Buds Proのアクティブ・ノイズ・キャンセリング機能(以下ANC)について。
Nidhi Rathi氏は「ANCは環境音を検知して逆相の音を生成するが、Pixel Buds Proではこのプロセスを内部で開発した6コアのカスタムオーディオチップとグーグル独自のアルゴリズムによって高速化した」とする。ユーザーの耳の形はそれぞれ異なるため、完全密閉するためには工夫が必要だ。「グーグルではこれを『Silent Seal』という方式で実現した」とRathi氏は続けている。解説記事によると、Silent Sealとは全ての耳型とイヤーピースに合わせられる技術であり、耳道内に設置するセンサーによって気圧を検知する仕組みのようだ。長時間のリスニングにおいても快適性をもたらすとしている。
逆に周辺の音が聴きたくなった時には、外音取り込み機能(Transparency mode)も用意されている。Pixel Buds Proではそれを高速かつ自然に処理するためにANCと同じ低遅延の処理エンジンを使っている。また、「ボリュームEQ」という音量調節に連動して高域・中域・低域のバランスをとる機能も搭載されている。
この連載の記事
-
第285回
AV
新感覚のオーディオイベント「REB fes」を体験、自分だけのストーリー実現に悩もう! -
第284回
AV
JBLによる2つの新提案「LIVE BEAM 3」と「Fit Checker」を体験してきた -
第283回
AV
グーグル、プロも驚く音楽生成AI「Music AI Sandbox」を開発 -
第282回
AV
液晶をタッチして操作する、Volumioの新ネットワークプレーヤー「Motivo」 -
第281回
AV
HIGH END Munich 2024出展製品から、気になるエントリーオーディオをセレクト -
第280回
AV
水月雨がオーディオファン向けスマホを開発、複雑になりすぎたスマホ高音質再生への問いかけ -
第279回
AV
Chordの積み木型オーディオシステムが面白い、「Suzi」と「Suzi Pre」 -
第278回
AV
さすがにSpotifyもロスレス対応しそう、Redditユーザーがさらに解析結果をリーク -
第277回
AV
スマホがLE Audioに対応していなくても、なぜAuracastを使えるのか? -
第276回
AV
Amazon Musicも生成AIを使ったプレイリスト作成機能提供、あいまいな指示に応える -
第275回
AV
ソリッドなステンレス筐体とK2HDサウンド、iFi audioの「Go bar 剣聖」 - この連載の一覧へ