![](/img/2020/10/28/3113111/l/f760c9c2debef490.png)
「黒トリュフソースのビーフハンバーグ定食」
松屋
890円 (ライス・みそ汁・生野菜付)
https://www.matsuyafoods.co.jp/matsuya/news_lp/201027.html
「松屋でトリュフ」の意外な組み合わせ
トリュフといえば高級食材として知られますが、黒トリュフと白トリュフがありまして、今回は黒トリュフ。主にフランス、スペイン、イタリアで生産されています。「truffe」という言葉自体は古代ギリシャから使われていたそうですが、現在の「トリュフ」が人気となるのは14世紀以後だそうです。
高価なトリュフは、主に香り付けとして使われます。今では日本でもおなじみの存在ですが、漫画「美味しんぼ」では、フランス人がトリュフを絶賛しているのに、日本人(東西新聞社のみなさん)が「香りは独特だし、舌触りはジェリービーンズみたいだし」と言って激怒される、というシーンがありました。時代を感じますね。
![](/img/2020/10/22/3110252/l/faedfbdc9823cd90.jpg)
さて、牛めし・カレー・定食などを販売する「松屋」に「黒トリュフソースのビーフハンバーグ定食」が登場します。10月27日から発売されています。テスト販売で好評だったというメニューが全店で展開。税込890円。
牛肉の旨味をしっかり味わえるという牛100%の粗挽きビーフハンバーグに黒トリュフソースをかけています。付け合わせは北海道産のポテト。黒トリュフソースと絡めればぜいたくな味わいが楽しめ、さらにボリューム満点とうたいます。ライス・みそ汁・生野菜付。
![](/img/2020/10/28/3113092/l/652f232563c31e14.png)
外見が松屋の定食です、という感じ
ポテトサラダを付けた「黒トリュフソースのビーフハンバーグ定食ポテトサラダセット」は950円。単品の「黒トリュフソースのビーフハンバーグ」は690円です。
いずれも持ち帰り可能。ただし持ち帰りにはみそ汁は付きません(別途60円)。
発売を記念して、「黒トリュフソースのビーフハンバーグ定食」「黒トリュフソースのビーフハンバーグ定食ポテトサラダセット」は、11月10日午前10時までライス大盛無料サービスの対象メニューとなります。
![](/img/2020/10/28/3113091/l/39047581135de265.png)
ハンバーグに合わせてポテトサラダにしました(890円→950円となります)
ハンバーグは悪くないが、松屋でこれが食べたいかしら
![](/img/2020/10/28/3113093/l/f9bce3f6daad1f63.png)
まず、ハンバーグはどうでしょうか。粗挽きであることは伝わりますが、もう少し肉汁があふれてもよい気がします。このあたりは調理の加減なので、店員さんのスキルによるところも……ないか。チェーンのメニューですからね。よくも悪くも普通です。
![](/img/2020/10/28/3113097/l/f3f43e7993cb4731.png)
ハンバーグはまあまあの仕上がり
![](/img/2020/10/28/3113096/l/40e1a63ba1f430ef.png)
黒トリュフソース
では、肝心の黒トリュフソースは? やや塩気の強い、クリームソースというべきものです。そして、確かにトリュフの香りはします。松屋だと考えると、意外な驚きはありますよね。
![](/img/2020/10/28/3113095/l/379576f772eb4148.png)
付け合わせのポテト
付け合わせのポテトはハンバーグの下に敷いてあるようです。なので、ぱっと見は気づかないかもしれませんが、濃いソースのハンバーグに対する付け合わせとして、ホクホクでおいしいですね。
![](/img/2020/10/28/3113099/l/fc5fc250b52518ca.png)
ハンバーグの下に敷いてあるような感じ、といえばいいですかね
全体としての評価は……どうだろうな。ハンバーグとしては悪くないです。ただ、めちゃくちゃ高級だな〜と思わせるものもない。以前に出していた「シュクメルリ定食」のような、松屋ならでは! というスペシャル感にも欠けます。
だから、890円(筆者が注文したポテトサラダセットは950円)をこれに払うのか、という問題は出てくると思います。トリュフも使っているから、890円。それ自体はわかる。ただ、松屋に来る人が、890円を払ってトリュフを食べたいか、という疑問は、どうしても。
![](/img/2020/10/28/3113098/l/33e7995e8b110fb7.png)
ソースの味が濃いので、ごはんは進むんですけどね
別に、松屋のメインの客層がどうだとか、消費者の声がどうだとか、安易に決めつけたいわけではない。一方で、素朴に、「松屋でトリュフのハンバーグを食べたいか?」と思ってしまう。
たとえば、今では選べる小鉢で「お肉たっぷり牛鍋膳」が690円で売られています。個人差はあるにしても、松屋に行くとしたら、200円安いこちらのほうが、選ぶ楽しみとコスパで、ワクワクするのではないか?
あるいは、肉をいっぱい食べたいなら、「選べる極旨ソースの牛ステーキ丼」のほうがいいと考える人もいるでしょう。
![](/img/2020/10/28/3113094/l/df5bfcf4b2612324.png)
黒トリュフの香りのあとに、みそ汁ってむずかしい
誰もが、松屋でトリュフのハンバーグを食べたいわけじゃない。もっと、松屋のノウハウを活かした味があるのではないか。「松屋でトリュフを食べられる!」という話題性があるのはわかりますが、このメニューがベストだったのかしら。
無責任ながら、いっそ、1500円ぐらいにして、めちゃくちゃ上等なハンバーグにしてしまいました……というほうがおもしろかったのでは、と思っています。890円です。松屋にしてはちょっとぜいたくなのですけれど、そのぜいたくな付加価値が「トリュフの香り」というのは、弱いかなあと。
価格に見合ったものかと言われると、すこしむずかしい。話題作りにはよいと思いますが、ここでしかないおいしさ、気楽に注文できるコスパ、そういうものがないような気がした……というのが、正直なところでした。現場からは以上です。
モーダル小嶋
![](/img/2017/11/20/1505948/l/e079dd1cbbeb1ee4.jpg)
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
アスキーでは楽しいグルメ情報を配信しています。新発売のグルメネタ、オトクなキャンペーン、食いしんぼ記者の食レポなどなど。コチラのページにグルメ記事がまとまっています。ぜひ見てくださいね!
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第85回
グルメ
日清さん、これってそんなに“背徳”ですか? カップヌードル「チーズバタークリーミーカレー」 -
第84回
グルメ
すき家の新しい牛カルビ丼 タレの味が変わって玉子との相性が◎ -
第83回
グルメ
松屋「台湾風まぜ牛めし」 ビビン丼っぽい“ちょうどよい”おいしさ、590円の中庸の美学 -
第82回
グルメ
ケンタッキー「超チーズにおぼれるフィレバーガー」バランスが崩壊するほどのチーズソース -
第81回
グルメ
マクドナルド初のアジアンバーガー「担々」「油淋鶏」「スイートチリ」食べた! 一番アジアを感じるのはコレ -
第80回
グルメ
ビーフ3枚+チーズ6枚=1890円、食事というよりレジャーです バーガーキング「トリプルビーフ・ゲレンデ」 -
第79回
グルメ
松屋のボロネーゼハンバーグ “ひき肉×バーグ”でごはんに合うけどちょっと高いかも? -
第78回
グルメ
松屋のカルボナーラはごはんで食べる “シュクメルリ”路線の第2弾と考えよう -
第77回
グルメ
コンビニでサウナ飯? セブンイレブン「サウナ北欧監修 特製カレーライス」 -
第76回
グルメ
まろやかさが魅力、松屋のビーフストロガノフ 850円をどう考えるか…… -
第75回
グルメ
ついに登場「イチゴ味のレッドブル」レッドエディション(2022)のお味は? - この連載の一覧へ