アップルの“空間オーディオ”機能を読み解く
日本時間の6月23日深夜に、毎年恒例のWWDCが開催された(関連記事)。
アップル主催の開発者向けカンファレンスだ。今年はコロナ禍の影響でオンライン開催のみとなった。基調講演の動画に基づいて、「AirPods」に関係する部分を解説していく。動画はYouTubeで見られる。AirPods関連は42:24ほどからだ。日本語字幕もついている。
基調講演のYouTube動画
ソフトウェア関連は、こういった場ではおなじみのクレイグ・フェデリギ上級副社長が説明した。iOSとiPadの主要ポイントを一通り発表し終えた後に、AirPods関連の話題に移った。
フェデリギ氏は、AirPodsが付け外しで自動的に再生をオン/オフできる機能を取り上げて、この魔法のような体験がユーザーに愛されているとした。さらに進化するポイントとしてバトンを、AirPodsファームウェア担当の上級エンジニアであるメリーアン・アイオナスキュ(Mary-Ann Ionascu)氏につないだ。
AirPodsでは、Bluetoothの接続し直しが不要になる
彼女はまず、新しく利用できるようになる、AirPodsの“接続先自動切り替え”機能について解説した。これはAirPodsが接続しているホスト(スマホやプレーヤーなど)を状況に応じて自動で切り替える機能だ。
Bluetoothのマルチポイント接続を応用したもので、PodcastをiPhoneで聞いた後に、より大きな画面のiPadでドラマを見ようとするシーンでは、AirPodsの接続先が自動でiPadに切り替わる。その後にMacでビデオ会議を始めると、今度は接続先がMacになる。さらに会議中に電話がきたら、またiPhoneにつながるというわけだ。いままでは設定を開いて、手動でいちいち切り替える必要があったので、だいぶ便利になるだろう。
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