社会ニュースに興味が低い10代
10代の情報源は何だろうか。情報源と興味を持つニュースのカテゴリについて解説したい。
高校生・大学生を対象としたテスティーラボの「ニュースに関する基本調査/2019年11月」によると、ニュースの閲覧率は高校生が83.9%、大学生は91.1%となった。男子高校生の74.6%という閲覧率の低さが目立つが、ほかはすべて9割以上となっている。
閲覧するニュースジャンルは、男性が「政治・経済」(56.8%)、「社会」(49.3%)、「スポーツ」(46.8%)である一方、女性は「エンタメ」(65.8%)、「生活・健康」(41.2%)、「社会」(41.1%)だった。
興味関心に男女差がある上、全体に社会ニュースに興味が低めであることがわかる。実は、これがバイトテロ事件などが続く理由でもある。社会ニュースに興味を持っていたら、「SNS投稿が原因で炎上事件が続いている」ことに気づき、投稿に配慮するようになるはずだ。ところが興味関心がなく情報が入ってこないので、10代の間で似たような事件が続いてしまうのだ。
ある大学生が、「せっかく受験が終わったから、1~2年の間は遊びたい。しばらくニュースも見たくない」と言っていた。就活が近づくと再びニュースを見るようになるようだが、大学1~2年生のうちは見ない学生は少なくないのだ。
なお、男子大学生は新聞も26.0%おり、他の年代性別よりも社会ニュースなどに興味を持つ割合が高くなっている。
ニュースアプリ、SNSで情報収集する10代
同調査によると、ニュースを見る媒体も興味深い。どの年代でも「テレビ」が最多でそれぞれ71.9~88.6%を占め、続いて「ニュースアプリ」(41.3~61.5%)、「SNS」(44.9~54.1%)となっているのだ。
男女別で見ると、男性のほうがニュースアプリを、女性のほうがSNSをよく利用していることがわかる。男性のほうがニュースアプリで配信されるようなストレートニュースに興味があり、女性のほうが友達の間で話題のニュースに興味を持っているというわけだ。
なお、全体ではニュースアプリのうちLINE NEWSの人気がトップだが、男子大学生ではSmartNewsがトップ。その他、Yahoo!ニュースなどを好みで使っているようだ。
ニュースを得るためには様々な媒体があり、便利に活用できるようになっている。ただし、興味関心のあるカテゴリ以外にも関心を持った方が、様々なリスクを減らしたり、社会についても知ることができそうだ。
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