初代の発売から10年、Boogie Boardの
直系末裔モデル「BB-1GX」を衝動買い
今から10年ほど前、ガジェット好きの友人が米国で発売されるという「Boogie Board」と呼ばれる手書き電子メモを買うというので便乗させてもらったのが、筆者とBoogie Boardの最初の出会いだった。
Boogie Boardは、Kent Display社の開発した“コレステリック液晶”(ChLCD)技術を使った薄型・低消費電力のディスプレーを搭載し、ペン先や爪などで筆記時に筆圧をかけることで、インクのように描くことができる電子メモ系の製品だ。
その筆記線は明るく、反射率が高く見やすいのが特徴だ。一旦筆記されたモノは定電圧の電気パルスを流すまでそのまま保持され、電気を使用するのは消去時の一瞬だ。それゆえ長時間バッテリー駆動が可能となるが、人が一番やりたい、消しゴムのような部分消去は基本的に不可能な製品だ。
後発モデルの中には工夫を凝らして、誤消去防止機能やPC転送同期機能、筆記後の部分消去を実現した製品などさまざまな改良品もあるが、使い勝手やその消去能力の実用度を試した限り、筆者の感覚では、基本コンセプトである“スイスイ書いてパッと消せる”基本イメージとは距離のある“残念機能”だった。
あれから10年、その間に毎年発売されるBoogie Boardの新製品をはじめ、類似の他社製品も、視界に入ればそのすべてを衝動買いしてコレクションしているが、やはり10年前に発売された初代Boogie Boardを超える製品は未だに見当たらない。
現存するBoogie Boardのラインアップをざっと眺めてみると全部で10モデルほどあるが、多様化と多種化によって、ブランド認知度や総売り上げ増には貢献したとは思うが、製品そのものをより異次元の高みに持ち上げることは無かったように感じている。
一般的に製品というものは、発売後から機能アップによる多機能化と基本品質の向上を繰り返しながら、少しずつ改善による安定性が見られるのが普通だ。しかし、ことBoogie Boardに関しては、初代のできばえが良すぎた。また、それと見事に合致する“シンプル”な使い方提案の哲学が登場時のインパクトを最大化していたと言えるだろう。
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