猫がいた。しゃがんでじっと観察していると、チラチラとあらぬほうをチェックしてる。
猫はくつろいでいるようでいて、というかくつろいでいるのだが、くつろいでいても音や匂いによる警戒信号にすぐ反応する。
人がそっと近づく。そしてしゃがむ。もちろん猫は警戒してこちらを見ているのだが、しばしじっとしていると「あ、こいつは警戒しなくても大丈夫だな」となって、元に戻るのである。
このときはこっちを見てるようで見てない。どうも私の右手方向に、カメラを構えた人間以上に気になる何かが現われたのだ。
猫の目線を追うと、いた。チャトラだ。
このチャトラがおっとりと、しかも大あくびしながらミケに近づいていたのだ。
こうなったときの教訓はただひとつ。「出会いの瞬間を見逃すな。万全の準備をして迎えろ」である。
2匹が近づくときは大抵フォトジェニックなことが起きるので、撮り逃さないよう、カメラをシャッタースピード優先モードにして、シャッタースピードを速めにセット(晴天下なら1/1000秒くらい。曇天下なら1/500秒とか。最低でも1/250秒以上に)。
猫にフォーカスを合わせつつ、コンタクトの瞬間を待つのである。猫たちが出会った瞬間はもうシャッターを押すだけでいいようにセッティングを済ませておくのだ。
で、このチャトラときたら、口をめいっぱい開けたままごっつんこしたのであった。お茶目すぎ。
そして次の瞬間、ミケの方が舌をぺろっと出してチャトラのおでこを舐めたのである。それが冒頭写真だ。出会った瞬間の挨拶である。
互いにぺろっとひと舐めして、このときの挨拶は終わったのだった。でもミケはチャトラが気になるようで、お尻に匂いをすれ違いざまに嗅いだのであった。猫ってよく相手のお尻の臭いを嗅ぐよね。うちの猫もよくやってる。
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