今回は黒猫を撮る話。
「黒猫」というとE.A.ポーの有名な短編を思い出すわけで、そこに「黒猫というものがみんな魔女が姿を変えたものだという、あの昔からの世間の言いつたえを」という一節が出てくる(青空文庫より)。黒猫といえば魔女!
でも、日本だと話が違う。日本国語大辞典によると「江戸時代には、これを飼えば労咳(肺結核)が治るという俗信があり、恋の病にも効験があるといわれた」とあり、逆に縁起がよいものだったのだ。
恋の病に効いたそうですよ、みなさん。
そんな黒猫であるが、一番撮るのが難しいといわれてる。そらそうだ。だって、真っ黒だもの。
でも、かすかでも光が当たれば陰影ができ、猫だなってことはわかる。背景が暗かったりしたらそれもあやしいが、陰影とシルエットでなんとなくわかる。
とはいえ、写真としてはちょっとキツい。
これは塀の上で毛繕いをしているところ。だからピンクの舌が見え隠れする。舌が出ている瞬間を狙って撮るのである。タイミング良く撮る。
舌が見えるとちょっとかわいい。
でも舌だけだとねえ、目も見えてるといいよねえ。
というわけでじーっと粘って撮ったのがこちら。
目と舌が同時に見えてるとよいですな。
しかも、後ろにハチワレつき。気が弱そうなハチワレを守る舌だし黒猫。
この連載の記事
-
第871回
デジカメ
渋めのレトロ調から白黒まで、富士フイルム「X-T50」は多彩なフィルムテイストで猫撮影が楽しめる -
第870回
デジカメ
望遠が優秀で画質もトップレベルのシャオミ「Xiaomi 14 Ultra」を持って街の猫とたわむれてきた -
第869回
デジカメ
猫の毛並みもキリッと描写! シャオミ「Xiaomi 14 Ultra」はスマホなのにスゴい優秀なコンデジだ -
第868回
デジカメ
14年前のコンパクトデジカメ、10倍ズームのキヤノン「IXY 50S」を引っ張り出してキジトラ三昧 -
第867回
デジカメ
予約しないと買えない本格派コンデジ、リコー「GR III HDF」と「GR IIIx HDF」で気軽に猫スナップ -
第866回
デジカメ
5倍や10倍望遠で撮れ、Sペンがリモートシャッターにもなる「Galaxy S24 Ultra」は猫撮影で重宝する -
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した - この連載の一覧へ