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機能を削りシンプル化することで、操作性を最優先

発売直後の新GPSウォッチ「TomTom Adventurer」の実用性を検証

2017年01月28日 12時00分更新

文● ゴン川野

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 1月27日に発売を開始したTomTom社のGPSアウトドアウォッチ「TomTom Adventurer(トムトム アドベンチャー)」は、ランニングを始めとしたアウトドアスポーツに特化したモデルである。このほど、TomTom バイスプレジデントプロダクトマネージメントのウォルター・ハームセン氏が、発売に合わせて来日したので、話を聞いた。

TomTom Adventurerは、ブラックとオレンジの2色展開。GPS(GLONASS、みちびき対応)、光学式心拍計、気圧計、コンパスを有する。TomTom SPARKシリーズのストラップと互換性があり、付け替え可能だ。価格4万3740円;

 同社の発売するフィットネスウォッチは、多くがGPS内蔵モデル。その理由は、TomTom社が世界40ヵ国以上にカーナビを販売している、GPSのエキスパート企業だからなのだ。例えば自動運転の要である高精度なマップの作成を、2015年からドイツBoschに依頼されておこなっている。これには自動運転車両が車線内をキープするために必要な、10cm単位の高精度データと道路の傾斜やカーブなどの3D情報が、要求されるという。

トレイルランモードでは、3D距離、勾配、高度、累計標高をリアルタイムでトラッキング。行きに利用したルートを記録するので、新しいコースに挑戦したときは、帰りのルートを表示できる

スキーやスノーボードモードでは、滑走数、最大スピード、累計下降、勾配といった下降データを表示

 TomTom Adventurerは心拍計、気圧計以外にGPSを使ったトラッキングやルート検索機能が搭載されている。特にトレイルランニングモードでは3D距離、勾配、累積標高が表示される。スキーとスノーボードモードでは滑降数、最大速度、累積下降データをリフトに乗っているタイミングを感知して表示する機能がある。

TomTom バイスプレジデントプロダクトマネージメントのウォルター・ハームセン氏

 オランダ、アムステルダムにあるTomTom社、ウォルター氏の趣味はトレイルランニングだそうだ。しかし、オランダと言えば山がなく平地ゆえの自転車天国というイメージがあるのだが……。

 これに対してウォルター氏は、「いつも自宅から500m先の森で走っている。オランダの問題は国土がスーパーフラットで最高地点でも標高322mしかないことだ」と笑いながら語った。それでもAdventurerはトレイルラン、またはマラソンやジョギング向けにデザインされたインターフェイスと言える。

赤丸で囲った部分の中央がGPSセンサー、その上下左右が操作ボタンだ

タッチパネル非搭載、グローブ着用のまま操作可能なシンプル設計

 まず、液晶型スマートウォッチにありがちな、タッチパネルは非搭載。液晶画面と独立した、ゲームコントローラーの十字キー風の上下左右に押せるボタンがあり、押すとウォッチ自体が振動する仕組みだ。これなら画面を見ながら確実に操作できる。グローブをしたまま操作可能なのでウインタースポーツにも最適なのだ。

 メニューは設定画面以外は階層化されず、右に進んだら上下にいくか、さらに右に進む形になっている。走っている時は液晶画面の小さな文字など読めないので、これも実用的な仕様と言える。どんな操作も4方向のボタンを押すだけでいいのだ。もちろん細かい設定や運動の結果は、スマートフォンの専用アプリと連動して操作したり表示できる。

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