富士フイルムは4月10日、独自技術により磁気テープの記録密度を大幅に向上させ、世界最高の面記録密度のデータ記録・再生を実証したと発表した。
独自技術によりバリウムフェライト磁性体粒子のばらつきを抑制しつつ微粒子化、磁性体塗布面の粒子分散や厚みの均一化を図ったほか、駆動側ではテープ走行の振動を抑えつつサーボ信号のゆらぎも極小化して安定した書き込み技術を確立した。
面記録密度は123Gbpsi(GB/平方インチ)、テープ1巻あたりの記憶容量は従来機88倍となる220TBにもなる。磁気テープは長期保存性、データ転送速度、コスト面での優位性など、いまだ他の記録媒体に比べて利点も多い。富士フイルムでは従来の塗布型生産設備を応用して製造できることから量産化を見込んでいるという。