格安SIMでスマートフォンを使う場合、音声通話付きの格安SIMを選ぶ方法があるが、通話は大手キャリアの方がオトクな場合がある。国内音声定額や無料通話分を含むプランがあるためだ。
また、大手キャリアでも激安で維持できることもある。そこで、格安SIMを使った2台持ちに最適なコスパの高いフィーチャーフォン(ガラケー)選んでみた。
安さ一番!auの「GRATINA」
格安SIMの料金やスマートフォンの中古の割安さに慣れていると、今さらフィーチャーフォン、いわゆるガラケーにお金をかけたくないという気持ちの人も多いだろう。
通話機能では目立った進化をしているわけでもないので、無理に新しい機種を用意する必要もないと考えているのではないだろうか。
需要が限られてくる中で、供給もそれほど多くないフィーチャーフォンは割高な機種が多い。携帯電話事業者が出す「定価」ではハイスペックスマートフォンよりも大幅に安いのだが、購入に伴って月額の利用料から補填するサポートが少ないことや、値引きもされていないということから、意外に割高となっている。
それでも一部機種にお得なものもある。特に筆者の第一のおすすめはauの「GRATINA」で、京セラ製でベーシック機種と位置付けられているものだ。
MNPによる新規加入と同時購入では、一括払いで0円販売が多く見られ、複数台の契約なら、さらに高額キャッシュバックまでしてくれるお店もある。
その上、GRATINAは毎月割という金額のサポートが月額900円×36ヵ月(2014年12月現在)つくため、ユニバーサルサービス料を含んで月額804円の「プラン Eシンプル」であればサポート額が上回り、メールやネットをナシにして通話をしなければほぼタダでフィーチャーフォンが維持できる計算になる。
「プラン Eシンプル」は無料通話分はないが、国内定額付きの「電話カケ放題プラン(ケータイ)」でも、毎月割は有効なので、通話し放題のケータイを月1478円で使うことができる。
さらに、キャリアメールを使いたい場合は月額324円の追加で「EZ WINコース」を申し込めばいい。パケット割引オプションを付けないとパケット代が高額になってしまうおそれがあるが、「プラン Eシンプル」との組み合わせでは「ガンガンメール」というサービスが適用され、Eメールだけならパケット代は無料。
GRATINAはうまく使えばキャリアメールが付いて格安に維持できるたいへんお得なフィーチャーフォンなのだ。
GRATINAは2台持ちに便利なmicroUSB充電
このように維持費までお得なauのGRATINAであるが、携帯電話機本体も魅力的。スマートフォンに乗り換えてしばらくたったユーザーだと、すでにケータイ用の充電器がないという人もいるかもしれない。
その点GRATINAはmicroUSB端子で充電のため、iPhone以外のほとんどのスマートフォンと充電器が共通で使えるメリットがある。バッテリー自体は1020mAhとフィーチャーフォンとしては大容量だ。
今、あらためてフィーチャーフォンを持つと、あまりの電池の持ちのよさにかえって充電をすることを忘れてしまう。そんなときにmicroUSBであればどこかで充電ケーブルを借用する場合に有利で、充電環境に困らない。
また、本体にはBluetoothやおサイフケータイ機能を搭載している。ワンセグや防水にももちろん対応。本体の形状はあまり薄さを追求していないため(約16.5mm)、持ちやすく開きやすい。
キー部分も若干盛り上がっており押しやすく、数字やオン/オフフックのボタンの間隔が適度に離れていて使いやすい。極めて真面目で実用的なつくりとなっている。
そんなGRATINAはまさに、2台持ちのためのフィーチャーフォンと言えるだろう。ただ、GRATINAは販売開始から1年以上経過しており、いつ新機種に切り替わるかわからない。
一部のお店ではGRATINAのような一括払い0円での販売を「MARVERA」に切り替えた店もあるが、MARVERAはGRATINAよりも毎月割の額が少ないため(ただしディスプレーなどのスペックはMARVERAの方が上)、GRATINAほど安く維持することができない。フィーチャーフォンの利用を考えている人はGRATINAの特価提供があるうちに検討したほうがいいだろう。
(次ページへ続く、「ソフトバンクはガラケーでも無料通話が多い」)
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