エプソンは11月11日、短焦点のビジネス向けプロジェクター「EV-536WT」「EB-535W」「EV-530」を発表した。いずれも12月11日から発売する。価格はオープンで、実売価格はEB-536WTが22万円前後、EB-535Wが17万円前後、EB-530が16万円前後となる見込み。
3製品とも短焦点レンズを搭載する。EB-536WTとEB-535Wは約83cm、EB-530は約89cmの距離で約80インチの画面投射を実現し、学校の教卓や小会議室の机など、投射距離の確保が難しいスペースでの活用しやすさをうたう。
輝度はEB-536WTとEB-535Wが3400ルーメン、EB-530は3200ルーメンで、ともに従来モデルの3000ルーメンから向上している。コントラスト比も3000:1から16000:1となり、明るい照明の下でも映像をくっきりと投射できるとしている。解像度はEB-536WTとEB-535WがWXGA、WB-530がXGA。3LCD方式を採用し、他の主要方式に比べ最大3倍のカラーの明るさが表現可能だとしている。
本体には16Wスピーカーを内蔵。外部接続端子はミニD-sub 15pin×2、RCA端子、S端子、HDMI端子のほか、2系統のオーディオ入力端子、マイク入力端子などを搭載。iOSやAndroid端末から写真やドキュメントをワイヤレスで投射できる「Epson iProjection」にも対応する。
また、EB-536WTは電子黒板機能を搭載。付属のペンを使用し、PCを介さずに書画カメラや映像の投射面上に文字などを直接書き込むことができ、2本のペンで二人同時の書き込みも可能としている。
本体サイズは3製品とも約幅344×奥行315×高さ94mm、重量はEB-536WTのみ約3.9kg、EB-535WとEB-530は約3.7kg。
「20年連続トップシェアを目指す」
エプソン販売 取締役 販売推進本部長の鈴村文徳氏は、新製品発表に関して「今年4月から9月までの国内プロジェクター販売シェアは61.3%。弊社は19年連続シェアNo.1をうたわせて頂いているが、下期をしっかりと戦い抜いて、20年連続トップシェアという節目を迎えられるよう引き続き努力したい」とコメントした。
同社製品が長きに渡りトップシェアを獲得できた要因の1つとして、鈴村氏は同社のコア技術である3LCD方式の採用を挙げる。光源から出射された白色光を特殊な鏡で赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のパネルを通した後で再合成して映像を形成する同方式は、他の主要方式に比べ高い色再現性と階調表現が可能だ。「この技術が20年間の競争力の根源。このタイミングで改めて弊社を支えるコア技術にフォーカスをあて、しっかりとお客様にお伝えしていく活動も実施していきたいと考えている」。
「20年間、たくさんのお客様に弊社のプロジェクターを使っていただいた。また、お客様からの商品に対する要望もいただき、それを次の製品で反映させていただくという循環をしてきたので、今後もお客様の声を反映した商品作りをしっかりと行なっていきたい」とした。