「技ありインク」でメリハリ印刷のインクジェットプリンター17機種を発表
ブラザー、「PRIVIO」新モデルでインクジェット市場に「三つ巴の戦い」を挑む
2014年08月29日 18時24分更新
ブラザーは8月28日、インクジェットプリンター「PRIVIO」の新製品17機種を9月下旬より発売すると発表した。
ブラザーはインクジェットプリンターPRIVIOシリーズから高機能モデル「ネオシリーズ」、基本性能を備えた「ベーシックシリーズ」、低価格モデル「シンプルシリーズ」の3種類を展開している。
ブラザーのインクジェットプリンターでは、写真印刷はシアン、イエロー、マゼンタの3色の染料インク、文書印刷はブラックの顔料インクを使用していた。この4色の組み合わせは、他社の6色インクのモデルと比べてコストパフォーマンスが良い反面、写真の濃い色の部分が薄く印刷されるなどのデメリットがあった。そこで、写真印刷において新開発の「技ありインク」を採用し、黒および暗部の色再現性を強化し、メリハリのある写真印刷が可能になったという。(ネオシリーズのみ)。
社長の片山俊介氏は、「『プリンターに第3の選択肢を』を目標に2011年にインクジェットプリンターを市場に投入し、昨年度は初めてシェア10%を達成できた。これからは『三つ巴の戦い』を目指して、15%を目標にシェア拡大を狙う」と話した。
全機種でスマホアプリ「Brother 年賀状プリント」に対応。同アプリは「テンプレートを選ぶ」→「写真を選ぶ」→「プリントする」の3ステップで年賀状が作成可能だ。「Wi-Fiダイレクト」搭載機種を3機種から7機種に拡充。Wi-Fiで直接プリンターと接続してルーターなしでも印刷が可能だ。
さらに、NFC対応端末をプリンターにタッチするだけでプリントやスキャンができる「タッチdeプリント&スキャン」対応モデルを2モデルから4モデルに拡充した。
2014年は歌舞伎俳優の中村勘九郎さんと中村七之助さんの中村兄弟をCMキャラクターに起用。勘九郎さんは「2人でCM撮影するのは子供のとき以来、20年ぶり。掛け合いはスムーズに合わせられた」と撮影時のエピソードを披露。勘九郎さんは新製品で印刷した自身の写真を見て「隈取までキレイに出ている」とコメントした。
家庭用複合機の上位モデルのネオシリーズには「DCP-J4220N」「MFC-J4720N」を追加。主な仕様は、最大A3サイズに対応し、印刷速度はカラーが毎分18枚、モノクロが毎分20枚。自動両面プリント、ADF、Wi-Fiダイレクトに対応する。DCP-J4220NはFAX機能とLANポートを備えるほか、NFCに対応する。
標準モデルのベーシックシリーズは、子機なしの「DCP-J957N」「DCP-J757N」「DCP-J557N」の4機種と、電話・子機がついた複合機「MHC-J987DN/DWN」「MFC-J897DN/DWN」「MHC-J827DN/DWN」「MFC-J727D/DW」の4機種の計8モデルを展開。主な仕様は、最大A4サイズに対応し、印刷速度がカラー毎分10枚、モノクロ毎分12枚。
低価格モデルのシンプルシリーズは「DCP-J137N」を追加。印刷速度はカラー毎分6枚、モノクロ毎秒11枚。