3時間かかるはずの手打ち麺が10分でできる、ですと!?
私が麺を打ってみたいと強く思い始めたのは、経堂の名店「季織亭」(きおりてい、現在は閉店)のご主人、川名さんに手打ちラーメンを教わってからだ。スープは、煮干し、昆布、鶏ガラ出汁のあっさりとしたしょうゆ味。そこに全粒粉を使った、ラーメンというより「中華そば」と呼びたい麺。いろいろな料理教室に通ったが、夫がいちばん喜んだのがその手打ちラーメンだった。
一度あの味を知ってしまうと、もう買ったラーメンは食べられない。自宅でラーメンを作ろうとイタリア製パスタマシーンの購入を検討していた矢先、夫が「フィリップスがヌードルメーカーを出すって。10分でうどん、パスタ、ラーメンが打てるって」と言ってきた。「10分」ですと!?
手打ちラーメンはそれはそれはおいしいけれど、足で30分は踏み続けなくてはいけないし、生地をねかせる時間も入れると3時間近くはかかる。それが10分でできるなんて。簡単には信じられない。
そこで、ASCII.jp編集部の隣の島で働いているのをいいことに、副編集長にお願いして、フィリップスさんから「ヌードルメーカー HR2365」(以下、ヌードルメーカー)を借用・試用させていただくことになった。本当に10分なのか、本当においしいのか、使い倒してやろうじゃないの。
製菓材料の富澤商店で大きな段ボール箱いっぱいにうどん用、パスタ用、ラーメン用に数種類の粉類を買い込んだ。土曜の朝、我が家にヌードルメーカーが届く。さっそく設置を始めよう。