キーボードやペン入力など、用途に合わせた7つのスタイルに変形可能
新時代の「7Way」変形ノート!「dynabook KIRA L93」フォトレビュー
2014年05月31日 15時00分更新
東芝の「dynabook KIRA L93」は、キーボードやペン入力など、用途に合わせた7つのスタイルで使用できる13.3型ノートPCだ。
「コンバーチブル&デタッチャブルPC」をうたうdynabook KIRA L93は、タブレット型やデスクトップ型など、1台で7形態もの変形を実現している。多様なスタイルを可能にしたのは、キーボードを外した状態でも本体の一部をスタンドとして利用し、ディスプレーを単独で自立させられる独特の分離方式、および360度回転ヒンジの組み合わせだ。ペン入力に適した浅い角度を保持できるキャンバススタイルなどは、この機構を採用しなければ生まれなかっただろう。変形型ノートPCの新たな形を示した野心的な製品であると言える。
発売を6月下旬に控える同製品だが、編集部に試作機が届いたので、さっそくスタイルごとの主な特徴を紹介していこう。
製品の主なスペック | |
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製品名 | dynabook KIRA L93 |
CPU | Core i5-4210Y(1.50GHz) |
メモリー | 8GB(8GB×1) |
ディスプレー | タッチ対応13.3型WQHD(2560×1440ドット)LED液晶 |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 4200 |
ストレージ | 128GB SSD |
通信機能 | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.0 |
インターフェース | USB 3.0×2、HDMI出力端子(4K対応) |
光学式ドライブ | ― |
バッテリー駆動時間 | 約9時間/JEITA2.0、約10.5時間/JEITA1.0 |
本体サイズ/重量 | 約幅319.9×奥行227.0×高さ16.9mm/約1.75kg(キーボード非装着時:1.35kg) |
OS | Windows 8.1 Update(64ビット) |
Office | Office Home and Business 2013 |
オーソドックスな「ノートPCスタイル」
ノートPCスタイルでは、ワードやエクセルなどのドキュメント編集、メール作成など、通常のノートPCと同じような運用が可能だ。キーボードには打鍵時のたわみが少ないフレームレス構造を採用し、キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mmと十分に確保されているため、タイピングにストレスを感じることはなかった。なお、ポインティングデバイスとしてタッチパッドではなくアキュポイントを搭載しているが、これは独特な分離の都合上、キーボード部分を通常より手前へ寄せる必要があるためだろう。
背面カメラも使える「タブレットスタイル」
ノートPCスタイルからキーボードを分離し、折りたためばそのままタブレットスタイルへ移行できる。
ウェブブラウジングなど、手元で頻繁に画面のタッチ操作をする場合はタブレットスタイルの利用が推奨されている。画面が大きいというメリットはあるものの、重量が約1.3kg(キーボード装着時は約1.75kg)あり、タブレットとしての持ち運びにはあまり向かない印象を受けたが、オフィスなどで短時間持ち運ぶような使い方ならそれほど負担にはならないだろう。電磁誘導方式のデジタイザーに対応し、ディスプレーとの摩擦抵抗を調整した専用スタイラスが付属するので、写真編集の領域設定や輪郭抽出をペン入力することもできる。なお、このスタイルではキーボードを取り外すため、通常のコンバーチブルPCであれば塞がってしまう500万画素の背面ウェブカメラがそのまま使えるというのも一つのメリットだ。
ノートPCなのに……。掟破りの「デスクトップスタイル」
dynabook KIRA L93ならではの変形がこのデスクトップスタイルだろう。Bluetooth接続に対応するキーボード、単独でスタンドさせられるディスプレーという2つの利点を生かし、キーボード操作をしながら複数人で画面を見るときなどに活用できる。比較的設置場所を選ばず、ディスプレーの角度もかなり細かく調整できるので、ノートPCスタイルよりも自由度は高い。
(次ページ、「イラスト制作に大活躍!『キャンバススタイル』」に続く)