「MSN TV」は、メールやwebサイトなどのネットコンテンツをテレビに映し出すセットトップボックス。前身である「WebTV」をマイクロソフトが1997年に買収、「MSN TV」「MSN TV2」などと名称を変えつつテレビベースのウェブブラウジングを提供してきた。日本でも1997年にサービスが開始されたが、2002年3月末でサービスを終了している。
セットトップボックス経由でテレビでインターネットを利用するサービスの先駆的な存在だった「MSN TV」。ネットアクセスの態様が多様化する中で、その使命を終えたということだろう。これはアップルが「Apple TV」でセットトップボックスサービスを強化しようとしているのとは逆の動きとなるが、アップルにはiTunesという強大なコンテンツと、iPadとの連携という武器がある。
今後のハードウェア戦略には、コンテンツの具体的な魅力や、クラウド等によるハード間の連携といった要素が不可欠になる。なおマイクロソフトも昨年、自社の総合エンターテインメントサービスブランドとして「Xbox」を指名。次世代ゲーム機である「Xbox One」では、インターネットTV機能を含めたさまざまなコンテンツを強化するという。