ドメイン名の登録管理等を行う日本レジストリサービス(JPRS)は、「都道府県型JPドメイン名(以下、都道府県型)」の累計登録件数が3月1日現在で1万1078件となり、1万件を超えたと発表した。
「都道府県型」は「○○○.hokkaido.jp」「○○○.tokyo.jp」「○○○.nagasaki.jp」など、jpの左の第2レベルドメインに全国47都道府県の名称(都道府県ラベル)が表示されるというもの。
「都道府県型」の登録は、日本国内に住所を持つ個人や組織であれば可能で、登録数に上限を設けていない。また、「○○○.hokkaido.jp」の第3レベルドメインとなる「○○○」の任意に表示できる部分は、「地域型」と異なり英数字(ASCII)だけでなく漢字や平仮名、片仮名なども使用できる。
従来は、市区町村までの名称を表示する「地域型JPドメイン名(以下、地域型)」で、「○○○.sapporo.hokkaido.jp」のように、jpの左の第2レベルドメインに都道府県名、さらにその左の第3レベルドメインに市区町村名を表示されていた。しかし、ユーザーからは「ドメイン名が長くて使いにくい」「複数登録できない」などの指摘や改善要望も出ていた。
そこで、2011年9月に「都道府県型」の新設を決定し、2012年11月にサービスを開始。「地域型」は2012年3月31日に新規登録受け付けを終了した。
今回、累計登録件数が1万件を超えたことについて、JPRSでは、「(ドメインを登録する)人口や企業数の多さを反映しているとともに、地域発・地域向けの情報発信ニーズの高さも影響している」という考えを公表。
実際、累計登録件数の都道府県別の内訳では、東京を表す「○○○.tokyo.jp」が2426件で最も多く、2位は724件の大阪とやはり大都市圏が並ぶ。特徴的なのは、3位以下に、京都(484件)、福岡(395件)、北海道(333件)、沖縄(295件)、群馬(288件)、大分(271件)と観光や特産品に注力している道府県が健闘。これは都道府県人口4位の愛知が290件、5位の埼玉が230件ということと比べても突出した数字だ。
同社サイトでは、「都道府県型」の活用イメージを次のように紹介している。
・北海道の観光業用に「http://kanko.hokkaido.jp」
・鳥取県のイベント主催者用に「http://マラソン.tottori.jp」
・香川県のうどん店用に「http://udon.kagawa.jp」
・長野の温泉業用に「http://onsen.nagano.jp」
※いずれも実在のドメイン名やホームページとは関係ない活用イメージ
地域色をいかしたサイト運営や地域のブランド化、地域の活性化など、「都道府県型JPドメイン名」の普及がどのような影響を与えるか、今後の動きが注目される。