CESはConsumer Electronics Show、最新家電のショーだ。しかし、今年はショーの主役が家電からWebサービス、クラウドに変わっていたように思えた。「いつからCESのCはクラウドのCになったんだ?」と驚いてしまうほどに。
テレビは「第二のスマートフォン」になり
アウディは「LTE通信につながるクルマ」を披露した
CESのクラウド化を象徴していたのが「セカンドスクリーン」だ。本来の意味はスマートフォンがテレビに続く「第二の画面」になることだが、広い会場を歩いていると、薄型テレビが「第二のスマートフォン」になっている方をかなりの確率で目にした。デジカメやスピーカーはもちろん、冷蔵庫や洗濯機、赤ちゃんのおもちゃに至るまで、およそ7~8割の製品がスマートフォンとつながる仕組みを持っていたのではないかと思う。
とくに驚かされたのがクルマ系のブースだ。運転席には必ずといっていいほどスマートフォンが置かれ、音楽を聴いたり、ネットを使ったナビをしたり。馬力がどうとか、静音性がどう、ステアフィーリングがどうといったクルマとしての説明より「これでクラウドにつなぐことができる」というアピールに熱心だったように見えた。
たとえばアウディはLTE通信で高速なインターネットにつながるクルマ「A3」を発表した。これならアメリカで流行しているインターネットラジオ「iHeart」もステレオで聴けるようになるという。ゼネラルモーターズはアプリ開発用のツール、APIを開放。普段スマートフォンのアプリを作っているプログラマーはぜひクルマで使えるものを作ってほしいと呼びかけていた。