PC自作におけるPCケースは“遊び”や“個性”の要素を追求できる数少ないパーツだ。しかし単にフロントパネルや塗装を変えただけの製品を紹介するのは「長~く使える極上のPCケース」特集の精神に反する。PCケースとしての基礎ができていて、なおかつ見た目や機能が個性的な2メーカーから、1製品ずつ紹介しよう。
今回は、近年注目度が高まっている、NZXTとCorsairの製品をチェックしてみよう。
NZXT「Switch 810」
●URL:http://www.nzxt.com/new/products/crafted_series/switch_810
●実売価格:2万2300円前後
最初に紹介するのはNZXT製の「SWITCH 810」。NZXTといえば、昨年登場した「Phantom」など、フロントパネルのデザインにこだわりを見せるアメリカのメーカー。今年のSWITCH 810はこれまでの強烈なSF風味は少々薄めだが拡張性、静音性、そして冷却力の3つを重視したエンスージアスト向けの製品だ。
まず気がつくのは、マザーボードを固定するシャーシの広さだ。E-ATXやXL-ATX対応のPCケースは割と多いが、この製品はデュアルXeonマザー(例:ASUSTeK「Z9PE-D8 WS」)などで採用されている「SSI-EEB」に対応している。E-ATXとSSI-EEBはマザーの大きさこそ同じ約330×305mm)だが、一部ネジ穴の位置が違う。SSI-EEBマザーで組みたいが、これがピッタリハマるPCケースとなるとかなり限定されてしまうのだ。
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