UQコミュニケーションズは、すでに発表していたとおりに今日26日から都営三田線大手町駅ホームをWiMAXのサービスエリア化(関連記事)。これに合わせて、無線設備をメディア向けに公開した。
今回公開されたのは、改札口エリアとホームに設置された同社のアンテナだ。改札口エリアには直径115mmの丸型の無指向性アンテナを3ヵ所に設置。ホームには隣駅である神保町駅/日比谷駅双方寄りの2ヵ所に、正方形の板状(200×200mm)の2枚で構成されており、それぞれホーム側/トンネル側の2方向に向けられた指向性アンテナが設置されている。
この5ヵ所には日立製作所製の基地局設備が天井裏に置かれている。この基地局は340×270×65mm/約6kgと小型でWiMAX専用。バックボーンは光回線とのことだ。なお、WiMAX対応のスマートフォンであるau「ARROWS Z ISW11F」でテストしてみたところ10Mbps以上の速度を観測するなど、文句なく高速な通信を利用できた。
ホームに設置された板状のアンテナのうち、トンネル側に向けられたアンテナで駅間での通信もカバーするとの説明だったが、実際にどの程度電波が飛ぶものかな? というのが正直な感想だった。そこで実際にARROWS Zを持って、地下鉄に乗ってみた。
まずは日比谷駅方向に移動。ちなみに大手町駅から日比谷駅までは約900mである。発車後は端末に表示されるアンテナの本数こそすぐに減少したが通信自体は良好で、日比谷駅直前で減速するまで、ほぼ問題なく利用できた。これは大手町駅-日比谷駅間がほぼ直線であることも関係していると考えられる。
一方大手町駅―神保町駅間は1.4kmとやや長く、また神田橋付近で大きくカーブするため、このカーブを過ぎたあたりで通信しにくい状態になってしまった。とはいえ、今後は都営三田線の各駅につづき、2012年中には浅草線/新宿線/大江戸線と順次エリア化が進められていく予定だ。つまり、これらの路線に乗る限り、列車内で使えない時間はわずかになると考えられる。