小さくてカワイイEVもあるんですよ!
前回のレポートでは、EVの中でもラグジュアリーカーに属する「日産 リーフ」を乗り倒して、ガソリン車とのパワー比較やEVの大まかな特徴、充電はどうするのか? またバッテリーやモーターはどのように機能しているのかをご紹介した。
われながらカッコイイプロモーションムービーもでき(ははは!自画自賛だ!)、欲しくなった人も多いだろう。そう! 今なら免税や補助金などがかなり受けられるので、ASCII.jp読者のコアを占める独身男性で30~40歳代で「趣味に使うお金なら唸るほどあるぜ!」という人なら、決して夢の車ではなく、手に届くところにあるのがEVなのだ。
さて今回紹介するのは、今回試乗した中でいちばん車らしいドライブフィーリングを魅せてくれた「三菱 i-MiEV(アイ・ミーブ)」だ。車に詳しい人ならご存じの通り、三菱の軽自動車「i(アイ)」がベースになっている。iは、その独特のフォルムに加えミッドシップ・リア駆動、さらにはインタークーラー・ターボチャージャー搭載のモデルもあり、軽の中でもかなり尖った存在だ。調子に乗ってまたPVを作ったので、それからご覧いただこう。
それを低速から最大トルクを搾り出すEVに仕上げたi-MiEVは、いったいどれほどのパフォーマンスを秘めているのかを、ここではご紹介しよう!
まずはドライブしに行こうぜ!
三菱自動車からお借りしたのは、2タイプあるi-MiEVのうち、最新のGモデル。インテリアまわりのグレードアップもあるが、バッテリーの強化や容量アップで、従来型のMモデルの航続距離が120km(JC08モード)から、180kmに伸びているのが最大の特徴だ。
一般的な軽自動車に比べ、ホイールベースがとんでもなく長いので、車内は大人4人でも十分な広さ。横幅もあまり狭さを感じさせないが、助手席にガタイのいい野郎が乗ると、腕が触れることはないもの、ギヤチェンジの際に手と手が軽く触れ合う程度だ。いや、助手席に女の子を乗せれば、手を触れるいいチャンスになる!
特徴的なのはコクピット周り。できるだけガソリン車のドライブフィーリングを残すように設計しているようで、ギアは普通のオートマチックノブ、サイドブレーキはワイヤー方式となっている。ステアリングも3本スポークでスポーティーかつ握りやすく、2シータースポーツのように、自分を中心に車が旋回するフィーリングが気持ちいい。ホイールベースが長いので高速のレーンチェンジは「後輪がワンテンポ遅れてレーンに入る感じなのかな?(普段乗ってるエスティマはマイクロバスかっ! というほど後輪が後追いなんで……)」と思いきや、まったくタイムラグを感じない走りを魅せてくれるのだ。
コーナリングの安定性も高く、若干オーバースピード気味でも路面をしっかりトレースする感覚は、昔の1.6リッターの2シーター「ユーノス・ロードスター」やMR-2(AW-11)を思わせる。それもそのはず、あとで車検証を見たら重量配分が前軸510kg、後軸600kgと、46:54とかなり理想的な配分になっていた。
気になるのはパワーだが、一般道ではまったく軽自動車を感じさせない。ていうか、そこらのリッターカーよりスゲー加速がいい! なにせ最大トルクが0~2000rpmで180N・mなのだ。三菱の1.3リッターのコンパクトカー「コルト」だと4000rpmでも124N・mなので、どれだけパワフルかが分かるだろう。i-MiEVが軽自動車扱いなのは分かっていたが、高速道路を降りるときに、つい普通車料金を支払おうとして「お客さん、こんなにいりません」と言われ「そうだ! コレ軽じゃん!」と改めて気づかされるほど。
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