忍者と痛車のコラボレーション!?
8月21日、忍者の郷として知られた三重県伊賀市にて「夏の市民にぎわいフェスタ」という地元イベントが開催された。このイベントは毎年夏に行なわれる恒例のお祭りで、前日の土曜日に開催される大花火大会とあわせて、伊賀上野におけるこの時期最大のイベントとして知られている。今年はこのイベントとあわせて、痛車イベント「萌車オフin伊賀上野」が開催。あいにくの雨模様のなか、たくさんの来場者が痛車見物に訪れていた。
そもそも、なぜ地方都市の夏祭りと痛車イベントがコラボレーションすることになったのか? 実はこの「萌車オフin伊賀上野」、今回で2度目の開催となるが、第1回目から掲げてきたテーマがある。それは「痛車を通じて伊賀上野を大いに盛り上げていこう!」というものだ。
日本各地の中小都市と同じく、ここ伊賀上野も観光客の減少に悩まされていて、新しい観光の目玉となる何かをずっと模索しつづけている。その点伊賀上野では、伊賀忍者の里であることや松尾芭蕉の生誕地であること、さらに古くからの風情ある城下町などが観光のキーワード。この魅力を全国に発信していくために、今回の「夏の市民にぎわいフェスタ」をはじめとする様々なイベントが催されているが、そこに協力を名乗り出たのが「萌車オフ」の主催者の皆さん。自分たちが大好きな伊賀上野を盛り上げようとする街の動きを、「痛車」や「萌え」という形で援護射撃していきたい、と考えたそうだ。
午前8時。集合地点に集まった痛車たちが、ぞくぞくと各自に定められた展示場所へと入場していく。今回のイベントでは、それぞれ作品別に5~10台ほどがひとまとまりとなって、市内各所にあるいくつかの駐車場に分散して展示されるようになっていた。見物客は、丸ごとお祭り会場となった城下町のあちこちにある痛車の各展示会場をめぐり歩くという趣向になっている。
この日は近畿全域で傘マークの一日。ここ伊賀上野でも、30分おきくらいにバケツをひっくり返したような激しい雨が降り続いていた。この天候を敬遠したのか、コスプレOKのイベントだったがレイヤーさんをあまり見かけない。それでも、午前中は鈴鹿サーキットのSUPER GTを見に行く途中で立ち寄ったお客さんが、そして天候が少しは回復した午後からは地元の見物客が繰り出して、各会場の展示を楽しそうに回っていた。
今回のイベントに参加した痛車は、主催者さんによると全80台とのこと。豪雨のなか、カメラマンとなってくれたうえのさんが可能な限り撮影に頑張ってくれたので、次のページからそのすべてをご紹介しよう。