モバイルマーケティング事業を展開するmaqs(マックス)は、携帯電話やスマートフォンでクチコミ情報を共有するSNSサービス「ripora(リポラ)」を9月1日から開始する。riporaは携帯電話やスマートフォンのGPS機能を活用し、位置情報と連動したグルメ情報などを会員間で共有するサービス。初年度30万人の登録会員を獲得し、コンテンツの外販や会員情報を利用したマーケティング事業で収益化を目指す。
ユーザーにポイント付与、ユーザーのランキングも
位置情報と連動したサービスはスマートフォンでは珍しくない。代表的なのは「foursquare」のようなチェックイン系のサービスで、国内ではエンタメ要素を加えた「ロケタッチ」(ライブドア)、クーポンと連動する「RecoCheck」(リクルート)などがある。ヤフーも今年6月から、現在地周辺の地域情報を提供するサービス「Yahoo!ロコ」を開始。「食べログ」のような既存のCGM系サイトも位置情報による検索機能を提供しており、「位置情報と連動した情報提供」という切り口に目新しさはない。
riporaの特徴は、情報を提供するユーザーへのインセンティブにある。会員登録したユーザーは「リポーター」と呼ばれ、GPS機能を使って店舗を特定し、コメントや写真を添えたリポート(クチコミ情報)を投稿すると、一定のポイントがもらえる。ユーザーが貯めたポイントは賞品や他社ポイントサービスとも交換できるようにする予定だ。
リポーターは投稿数や投稿に対する評価によって「シルバー」「ゴールド」などの称号がもらえ、称号によってもポイント獲得率が決まる。投稿へのモチベーションを高めるこうした仕組みによって、コンテンツを増やし、コミュニティを活性化させるわけだ。投稿できる情報は当初はグルメ(飲食店)が中心だが、今後はショッピングやアートなど、他ジャンルにも広げる予定だという。
riporaの収益は広告売上のほか、ログ情報やアンケートによるデータベースマーケティング、ランキングデータの外販や書籍化も予定している。会員獲得は、中小規模のコミュニティサイトやタウン誌などとも提携して進めるとしている。
maqsはアクセス解析ツール「RTmetrics」を開発する米オーリックの子会社。モバイルサイト用のアクセス解析ツール「myRTMobile」を中心とするモバイルマーケティング事業を展開している。