書くべきネタはいろいろあったのだが、書く時間が取れないまま、約1ヵ月ぶりとなってしまった「REGZA Phone T-01C」ロードテスト。まずは(古い話で恐縮だが)ワンセグの話題から。
後ろの席にエスパーさんが……!?
さかのぼること1月25日の夜、私は焦っていた。サッカー“アジアカップ”の重要な一戦があるにも関わらず、全然仕事が終わらない。おそらく終電に間に合うかどうかギリギリである。できれば自宅の大画面テレビで見たかったが……。
「いいよもう、終電なんて! ここはREGZA Phoneのワンセグを起動して試合を見るのだ!」と気持ちを切り替えることにした。職場では同じことを考える人が多いのか、試合開始直前には私の後ろの席のニッシーさん(関連記事)など、そこここでワンセグを視聴し始める人が目立った。
で、試合が始まったわけだが、ここで奇妙な現象が起きる。シュートなど、盛り上がる場面の数秒前に、後ろの席から「やった!」とか「あぁ~惜しい!」とか聞こえてくるのだ。
“……後ろの人ってエスパー?”一瞬そう思ったが、実際には逆で、実際の放送とREGZA Phoneで表示している映像の間にかなりのタイムラグがあったのだ。
恐らく超解像処理などで、表示するまでに時間がかかるのだろう。参考までに自宅の地デジテレビ(フルセグ)と比較したところ、約3秒のディレイがあった。たかが3秒だし、REGZA Phoneしかない環境ならあまり関係ない話ではあるが……REGZA Phone以外のテレビ/ワンセグ機器がある環境で視聴する場合は心しておきたい。
ところで、REGZA Phoneのワンセグの画質はどうなのか? ワンセグ放送の解像度は320×240ドットまたは320×180ドット。REGZA Phoneは854×480ドットのディスプレーを搭載するため、解像度的には約2.7倍で表示されることになる。
普通に考えれば、かなりブロックノイズやジャギーの目立った粗い映像になりそうだが、そうならないように精細感を上げてくれるのが超解像技術である。
そんなREGZA Phoneのワンセグ画質を端的に言えば、私が前に使っていた携帯電話「P-07A」と同等、といったところ。前述のサッカーの試合を例にすると、シュートのシーンで選手の動きはわかるが、小さいボールは見にくく、ゴールが決まったかどうかは見えない。
ただし、P-07AとREGZA Phoneは表示解像度こそ同じだが、画面サイズが異なる(P-07Aは3.1型、REGZA Phoneは4型)。
画面サイズが大きければ、その分映像も粗くなるはずだが、そうは感させないところがREGZA Phoneの超解像処理の恩恵なのかもしれない。
防水仕様のREGZA Phoneでも
濡れた手でタッチしてはいけない
ワンセグと言えば、“お風呂でワンセグ”が当初の目的だったが、実はちょっと問題がある。静電式タッチパネルの宿命なのか、パネルに水滴がつくと途端に操作不能になるのだ。
水滴が付いた部分がタッチされ続けていると誤認識されるようで、ワンセグのメニューが出続けたりする。濡れた手で画面にタッチするなんてもってのほかである。
しょうがないので、前の(防水仕様ではない)ケータイと同様にREGZA Phoneをビニール袋に入れて浴室に持ち込もうとした。ちょうどスーパーで買った総菜(お風呂の後のおつまみにおススメの中華春雨サラダ)が入っていたビニール袋がある。ところが、タッチパネルはビニールとの接触にも反応するようで、やはり勝手に動いてしまう。
とりあえず入浴を中断し、中華春雨サラダをもしゃもしゃ食べながら考える。“要はディスプレー面には何も触れないように保護すればいいのだ。事前にワンセグさえ起動しておけば、チャンネルやボリューム変更はボタンで操作すればいいのだから”と思い付いた。
考えを整理し、サラダの容器を捨てようとした時だ。“この入れ物、REGZA Phoneがスッポリ収まりそうだぞ”ということに気がつく。そこで、入れ物を洗ってその中にREGZA Phoneを入れ、蓋を密閉してみた。すると、やや容器が大きい感じだが、一応収まる。
“この容器を加工すればいいんじゃない?”と考え、工作を開始。使うのは盛り上がった蓋の部分。これをREGZA Phoneのサイズに合うように切り、ボタン部とアンテナが外に露出するように穴を開ける。
この蓋をディスプレー面に被せて輪ゴムで固定。カメラ側の面は露出していても構わない。防水なんだし、水の中に沈めるわけでもないので。
というわけで、即席の“お風呂でワンセグカバー”が出来上がり。実際に使ってみたが、実用上は問題ない。ただしREGZA Phoneへの装着がやや面倒。パネルに触れずにカバーを装着するのがなかなか難しいのだ。なんだか見た目も汚いし、もう少し改良が必要か……と言うか、どこかの会社がこんなカバーを製品化してくれないだろうか。
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