富士経済は2月4日、「スキンケア化粧品」についての調査結果をまとめた報告書「スキンケア開発トレンドデータ 2010-2011」を発表した。
スキンケア化粧品を全体的にみると、2011年も消費者の節約志向や価格志向は根強く、複数品目の機能を1つに集約した「マルチパーパスゲル」の台頭で各品目の購入点数が減少。スキンケア化粧品市場は前年比0.9%減の9536億円と予測した。
販売チャネル別では、「ドラッグストア」がトップ。続く「通信販売」は、インターネット通販やモバイル通販の利用増加、テレビのインフォマーシャル番組の宣伝効果、機能を明確に訴求したブランドが好調で、今後ドラッグストアを追い抜く可能性もある。価格帯別では、「高価格帯」「中価格帯」が景気後退の影響を受け引き続き低迷。一方、「低価格帯」は1400円未満の価格帯が好調で、市場は前年を上回る見込みとした。
エイジングケアは、景気後退の影響を受け成長は鈍化しているものの拡大が続き、2010年は前年比0.6%増の4090億円が見込まれ、2011年も同0.6%増の4115億円と予測している。販売チャネル別では「ドラッグストア」「通信販売」「訪問販売」の順で、価格帯別では「高価格帯」がトップ。しかし、景気後退の影響を受け高価格帯から中価格帯、低価格帯へのシフトもみられ、訪問販売と百貨店の実績が減少している。