しばらく入手できなかった人気のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」だが、10月8日から改めて発売が開始された。本稿ではその変更点について解説していく。
再びHYBRID W-ZERO3が買えるようになった!
PHS回線と3G回線の両方に対応した貴重なスマートフォンとして、これまで多くのユーザーを虜にしてきたW-ZERO3シリーズの最新モデルとして今年1月に登場したのが、ウィルコムのスマートフォンである「HYBRID W-ZERO3」だ。当然のように発売当初から人気を博したが、ここしばらくは入手できない状態が続いていた。手に入れ損ねたファンは、買いたくても買えない状態にやきもきしたのではないだろうか。
こうしたファンの期待に応えるべく、ついにHYBRID W-ZERO3の再出荷が開始された。待ち望んでいたファンにとって、これ以上の朗報はないだろう。ただ新モデルは従来のHYBRID W-ZERO3とは若干異なっている部分と同じ分の両方がある。今回はこの新モデルの違いについて見ていきたい。
3G回線がソフトバンクに変更
新型モデルの具体的な変更点は3G回線の変更。これから出荷される製品にはソフトバンクの3G回線を用いるSIMカードが付属するようになったこと。3G回線に対応する大きなメリットである、下り最大7.2Mbpsという高速な通信速度は従来どおりであり、インターネットに快適にアクセスできる。
この変更に伴い、料金プランも従来の「新ウィルコム定額プランG」から「新ウィルコム定額プランGS」へと変更になっている。ただし、これについては基本的な金額は従来と変わりはない。
月額基本料は1450円。この1450円に上乗せされる形で通話料やパケット料金が加わる。スマートフォンを使う上でもっとも気になるパケット料金も基本的には変更はない。3G回線を利用した場合のパケット料金は0.105円/パケットで上限は5250円となっている。
ウィルコム定額プランGにおいて、もっとも魅力的だったのはPHS回線を使ったパケット通信は“タダ”、つまり無料で利用できるという点。これはそのまま継続されている。PHSの通信機能はW-SIMカードによって提供されるのだが、通信規格としては「W-OAM typeG」に対応しており、光IP化された基地局に接続すれば約400kbpsのスループットを得られる。テキストが中心のウェブサービスやメールの送受信といった用途ではまったく問題ない通信速度である。存分にインターネットを使ったコミュニケーションを楽しんで欲しい。
PHS回線を活用し、3G回線を使わないのであれば、月々わずか千数百円(もちろん端末代金は別途必要だが)で、HYBRID W-ZERO3を維持できることになる。もちろんこの1450円でウィルコム宛への通話も24時間無料である。この2つの無料というメリットは、ほかのスマートフォンには決して真似できない、HYBRID W-ZERO3ならではの大きなアドバンテージと言えるだろう。
なお一般加入電話や携帯電話への通話料は21円/30秒だ。家族、あるいは友達同士でウィルコムを利用し、通話コストを抑えるという基本テクニックがHYBRID W-ZERO3でも使えるのはうれしいところだ。また一般加入電話や他社携帯電話に多く通話するのであれば、オプションサービスである「新通話パック」も便利である。このオプションは月1050円で、2100円分の無料通話がパックになるというものである。
なお細かな点だが、新しいウィルコム定額プランGSでは、3G回線の請求タイミングが変更される。従来のウィルコム定額プランGでは3G回線の利用料金のみ翌々月の請求となっていたが、ウィルコム定額プランGSではそのほかの料金と同様に翌月請求となる。
また3G回線については若干制限があり、直近30日以内のデータ量が500万パケット(約610MB)を超えた場合は、通信速度が制限される点には注意してほしい。なお、PHS回線にはそのような制限は用意されていない。
なお、直販サイトの「WILLCOM STORE」での購入時は2年契約を前提とした「W-VALUE SELECT」を適用した場合に、月々の実質的な負担額は1480円(24回で3万5520円)となる。
抽選で500名に1万円が当たるキャンペーンを実施中!
なお、すでにご存じの人も多いかとは思うが、HYBRID W-ZERO3はOSにマイクロソフトのWindows Mobile 6.5 Professional 日本語版を搭載したスマートフォンであり、さまざまなアプリケーションをインストールして自在にカスタマイズできる。
「モバイルGoogleマップ」を導入すれば、HYBRID W-ZERO3に内蔵されたGPSと組み合わせてパーソナルナビシステムとして利用できるし、話題のクラウドサービスである「Windows Live Photos」などと連携するアプリケーションも提供されている。
これ以外にも、Windows Mobile用のアプリケーションを提供している「Windows Marketplace」では、ビジネスで活用できるソフトから熱中できるゲームまで、多彩なアプリケーションが公開されている。これらを積極的に活用し、自分好みの1台に仕上げられるスマートフォンの醍醐味を存分に味わえる。
マイクロソフトでは「Windows Phone 今が買い時キャンペーン(サイトへのリンク)」を10月31日まで展開している。これは期間中にHYBRID W-ZERO3をはじめとするWindows Phoneを購入すると、抽選で500名に1万円分のQUOカードが当たるというもの。さらにダブルチャンスとして、Windows Marketplace for Mobileにおいて、対象商品を最大100%オフ(つまり無償)で入手できるという特典も用意されている。HYBRID W-ZERO3の購入を考えているのであれば、このチャンスを活かしたいところである。