7月12日から開催されているワイヤレスジャパン2010では、各キャリアから法人向けの端末が展示されている。「個人向け端末の機能を削る」という方向性に加え、「セキュリティと端末管理機能を拡充する」というのも、昨今のトレンドのようだ。
NTTドコモのサービスは遠隔管理の機能が充実
NTTドコモのブースに参考出展されていたのは、「法人向けの新スタンダード端末」を謳う「F-10B」。3.0インチのVGA液晶を備えた折りたたみ型のFOMA端末で、会場ではゴールドとブラックの2色の端末が展示されていた。カメラの代わりに通話メモボタンを搭載しており、通話音声をワンタッチで録音できる。また、IPX5/7/8の防水機能、IP5Xという防塵機能も充実している。
最大の特徴は「ビジネスmopera あんしんマネージャー」という遠隔管理サービスに対応したところ。Webブラウザの画面から、iモードの設定や電話帳の制御、一斉同報などが可能なほか、ブラウザの利用制限、アクセス履歴の閲覧まで行なえる。また、ケータイを紛失した際は、ロックや利用中断の指示も可能。管理者も権限に合わせて、複数に分けられるという。会場でもPCからの設定や制御のデモを行なっていた。利用には基本料金の他、回線数に応じたオプション料金が必要になる。F-10Bの発売予定は、2010年の9月以降となっている。
KDDIはオープンプラットフォーム端末を参考展示
また、KDDIはWindows Mobileを搭載した法人向けのストレート端末を参考出展した。3.0インチのタッチパネルディスプレイや無線LANインターフェイス、Bluetoothを搭載し、F-10Bと同じく高い防水・防塵性を誇る。大容量バッテリを搭載するため、背面がかなり盛り上がっており、ガッシリに握るような端末となっている。特徴はとっつきにくいWindows MobileのGUIのうえに、KDDIのオリジナルランチャをかぶせたところ。シンプルなランチャで、複雑になりがちな操作も容易に行なえるという。
こちらも「デバイス管理サービス(仮)」を用いることでセキュリティポリシーを設定したり、遠隔からのロックやデータ消去が可能になるという。製品の詳細は未定となっている。