NVIDIA GeForceとATI Radeonといった異なるGPUメーカーのビデオカード2枚によるマルチGPU環境が構築可能というmsi製のユニークなLGA 1156対応マザーボード「Big Bang-Fuzion」の販売が今日からスタートした。
同製品は、LucidLogix Technologies社製のブリッジチップ「Hydra 200」(msiでは 「Lucid Hydra Engine」と呼んでいる)を採用することで、メーカーや世代に関係なくビデオカード2枚のマルチGPU環境が構築可能になるというハイエンドマザーボード。SLIやCrossFireXのように、同一GPUメーカー/同世代GPUで揃える必要もなく、ブリッジケーブルなども不要となる。
採用するチップセットは「P55」。基本的には昨年12月に発売され人気となった同社の「Big Bang-Trinergy」をベースとしており、電解系コンデンサを一切搭載しない100% Hi-c CAP(Highly-conductive polymerized Capacitor)ポリマータンタルコンデンサ仕様。その他、60フェーズ相当の大出力を実現する高効率電源回路「DrMOS」を合計15フェーズ搭載する点や、「EAX Advanced HD 5.0」と「THX」の双方が利用可能なオリジナルサウンドカード「QuantumWave」、外付けのコントローラーユニット「OC Dashboard」などが付属する点も同じだ。
ビデオカードの動作モードはGeForce+GeForceの「N-Mode」/Radeon+Radeonの「A-Mode」/GeForce+Radeonの「X-Mode」の3つ。そのうち「X-Mode」はWindows 7(32/64bit)のみで動作可能。Vistaでは「N-Mode」と「A-Mode」のみが使用可能となる。
なお、組合せ可能なGPUはHydraドライバのバージョン毎に制限がある。「Radeon HD 4000」シリーズをの場合はバージョン1.3.105を推奨、「Radeon HD 5000」シリーズを利用する場合はバージョン1.4.106が必須。また、Hydraドライバの最新バージョンは3カ月こどにアップデートされるとのこと。GPUの組み合わせや対応ゲームタイトルに変更があると思われるので、使用するユーザーは要チェックとなる。
主なスペックは、拡張スロットの構成がPCI Express(2.0) x16×3(x16+x16+x0/x8+x8+x8動作)、PCI Express x1×2(1基はサウンドカード「QuantumWave」で使用)、PCI×2。オンボードインターフェイスにはデュアルギガビットイーサネット(Realtek/RTL8111DL×2)やIEEE1394(VIA/VT6315N)、Serial ATA II×10、eSATA×2、IDE×1などを搭載。メモリスロットはDDR3が4本で対応はDDR3-2300(OC)/2133(OC)/2000(OC)/1800(OC)/1600(OC)/1333/1066/800MHz、最大16GBまで搭載可能となる。
ややもすれば、マンネリ化していたマザーボード市場にあって一石を投じそうな製品となりそうな「Big Bang-Fuzion」。未だ手探り状態の部分が無きにしもあらずだが、新たなトレンドとなるのか2010年のmsiマザーに注目かもしれない。価格および販売ショップは以下の通りだ。
価格 | ショップ |
---|---|
「Big Bang-Fuzion」 | |
¥37,975 | クレバリー1号店 |
¥38,480 | T-ZONE.PC DIY SHOP |
¥39,800 | アーク ツクモパソコン本店 TSUKUMO eX. ドスパラ秋葉原本店 OVERCLOCK WORKS |