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痛車でラリー! メロンブックスランサーの挑戦! 第11回

最終戦の1週間前に優勝していたメロン号!【動画あり】

2009年11月26日 19時00分更新

文● 河村椎祐

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公式練習日

 7日、土曜日。はじめは霧に包まれていたテクニックステージタカタだったが、太陽が昇りきるとすっかり晴れ渡り、頭上には抜けるような晩秋の青空が広がっていた。この日は本番前日の公開練習で、選手たちは実際にコースを走行して路面の感触を確かめ、本番に向けてのセッティングを煮詰めていくのである。

メカニックの背には、すっかり剥げ落ちたメロンブックスのロゴマークが。1年間、メロンランサーと共に戦ってきた証だ

今回の攻め所はどこか、ライバルの調子はどうか……パドックでは、そこかしこで選手達の輪が自然と出来上がっている

 今回のメロンランサーは、前戦の「新城ラリー」からセッティングを大きく見直していた。足回りをダート仕様にしたのはもちろんだが、最大のポイントはデファレンシャルのセッティング変更。特にリヤデフをほぼ直結状態にしたそうだが、トラクションが倍増してエンジンパワーを無駄なく路面に伝えることができるようになったという。そのぶんステアリングに対する車の反応がわずかに遅れたり、コーナリング中に微妙なアクセルワークが必要になったが、浜選手によれば「そういう車の動きを見越して、コーナーの手前からドリフトアングルを大きくつけることで対処できる」とのこと。ちなみにメロンランサーが出場するのは、今回のイベントでもっとも出走台数が多いSA-2クラスだ。

公式練習を前にスタート待ちの列に並ぶメロンランサー。その佇まいには、もはや風格すら漂っている

 午前と午後、コースを変えて2回行なわれた公開練習。午前のコースは比較的高速なレイアウトで、午後からは中低速コーナーが多く設定されたレイアウトとなっていた。公開練習では翌日の本番コースに即したレイアウトが設定されるのが常であるため、おそらく本番コースはこの2本のレイアウトを組み合わせたものになるとチームは予想していた。浜選手はメロンランサーのセッティングを細かく変更しながら走りこみ、午前は「1'07.781」のSA-2クラス7番手、午後には「0'55.476」のクラス8番手のタイムを記録。公開練習はセッティングの確認が主な目的であるため、どのドライバーも適度に手を抜いていて、その順位は参考程度でしかない。しかし「ラリー北海道」以来のひさしぶりのダート走行となった浜選手にとって、公開練習の結果はなかりの手ごたえとなっていたようだった。

車載動画をPCでチェックする浜選手。セッティングの良し悪しやドライビングミスを洗い出すことで、本番での戦い方を磨き上げていく

走り終えた後は、ホイールアーチの内側には泥がびっしりこびりついている。土質には粘土分が多量に含まれているため、すぐに掻き出さないとカチカチに固まってしまう

(次ページへ続く)

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