電子辞書は家庭用から翻訳者などの専門業種向け、ビジネス向けなど、さまざまな用途の製品が販売されている。SIIの「SR-G6100」は同社のラインナップでもビジネスマン向けモデルで、国語・英和/和英・英英など各種辞書のほか、ビジネス用の英例文コンテンツを多くを含むのが特徴だ。
スリムボディーで携帯しやすい
収録辞書はビジネス用途に特化した内容に
薄型クラムシェルボディー(いわゆるノートPC型の本体)に反射型モノクロ液晶とキーボード、単語や例文の発音を聞くためのスピーカーとイヤホン端子を装備。すっきりとしたデザインはビジネスシーンで取り出して使っても違和感がなく、厚みも最大の部分で19.7mmと、カバンやポケットでさほどかさばらない。
機能面を見ると、電子辞書以外の機能はMP3再生機能を持つ程度で、最近の機能豊富な電子手帳と比べればかなりシンプルな印象ではある。とはいえ、ここ最近の電子辞書は機能を盛り込みすぎて、本来の目的(=持ち歩けいてどこでも辞書引きできる)を忘れてしまいそうな感もあり、本来の辞書機能を必要十分持ち合わせた本機は原点回帰した製品とも言える。バッテリーは内蔵のリチウムイオン充電池に加えて単4形電池×2本でも12時間動作するという点も、出張などで充電する暇がないときにも便利だろう。
収録コンテンツを見ると、同社の最上位モデル「SR-G10001」(英語特化モデル、関連記事)では英和辞書だけでもリーダーズ、ジーニアス、ランダムハウス、研究社新英和と豪華な収録内容(さらに専門用語の英和辞書も含む)で、英英辞書もオックスフォード現代英英辞典、コウビルド新英英辞典の2本立てと強力。それに対して、本機ではジーニアス英和、オックスフォード英英、小学館プログレッシブ和英と、かなり絞りこんだ英和辞書ラインナップになっている。とはいえ一般的なビジネスシーンには十分な内容であり、加えて約4000例文を含む「英文ビジネスレター事典」(三省堂)、約1200例文を含む説得できる「英文Eメール200の鉄則」(日経BP社)などを収録。英文以外でも「経済新語辞典」(日本経済新聞社)や、経営用語・株式用語・流通用語・不動産用語・会計用語辞典などのコンテンツが収録され、ビジネス向けとしてかなり充実した内容だ。
また、実業之日本社の「ブルーガイド わがまま旅行会話シリーズ」(英語、イタリア語、中国語、フランス語、韓国語、スペイン語、ドイツ語)、マイスの「医療系会話集Dr.PASSPORT」(英、中、韓、仏、伊、独、スペイン、ポルトガル)、レストランでのメニューを読み解くための集英社「海外でメニューが分かる本」(米、中、仏、伊、スペイン)が収録されているので、海外出張や旅行時でのいざというときの会話にも安心だ。