海上自衛隊の最新鋭のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)“ひゅうが”の一般公開が、4月11日に海上自衛隊横須賀地方総監部で開催された。その様子をフォトレポートでお届けしよう。
2009年3月に就役したばかりのヘリコプター搭載護衛艦(DDH)“ひゅうが”
“ひゅうが”は、同時に3機まで離発着可能な全通甲板と、護衛艦としては初の1万トンを超える排水量など、これまでの護衛艦のイメージを大きく変える画期的な新造艦だ。ほかにも、自衛隊の護衛艦としては初めて女性が従事することになり、初代乗員として17名の女性自衛官が乗艦していることや、速射砲を搭載していないことなどが、今までの護衛艦にはない特徴となっている。
基準排水量 |
1万3950トン |
寸法 |
全長 197m、全幅 33m、高さ 48m、喫水 7m |
機関 |
ガスタービン×4基(2軸) |
馬力 |
10万馬力 |
速力 |
30ノット(55km/h) |
乗員 |
340名 |
就役日 |
2009年3月18日 |
主要装備 |
高性能20mm機関砲(CIWS) 2基 VLS装置 1式(短SAM、アスロック兼用) 魚雷発射管 2基 FCS-3 1式 対水上レーダー 1基 水上艦用ソナーシステム 1式 EW装置 1式 情報処理装置 1式 |
航空 |
哨戒ヘリコプター 3機(掃海・輸送ヘリコプター 1機) |
横須賀地方総監部の入口。一般公開の始まる30分以上前には、この入口の外まで見学希望者の列ができていた
朝10時の段階でも、横須賀地方総監部の中に入るのだけで45分以上待たなければならなかった
敷地内に入り埠頭の方へ進んでいき、角を曲がった瞬間、ひゅうがの巨大な姿が飛び込んできた
ひゅうが型の特徴の一つでもあるフラットな第一甲板の上に、多くの見学者の姿が確認できる
ひゅうがに向かう道すがら、その巨大な姿を撮影する人の姿があった。確かにここは、全景をファインダーに収めるには絶好のポイントだ
ひゅうがのスペックは、排水量は13950トン、全長197m、全幅33m、高さ48m、速力30ノット(55km/h)、乗員34 0名。その大きさに圧倒的される!
これまでの護衛艦では、係留用ロープは第一甲板に固定されていたが、ひゅうがではフラットな甲板運用のため、写真のような形となっている
見学していて驚いたのが、艦内外のいたるところに設置されていたカメラの数々。このカメラは、艦橋や戦闘指揮所、航空管制室などからモニタされており、人の手の届かない場所を監視するのに役立っている
ようやくひゅうがの足元まで到着。さっそく艦内に突入しようと思ったが、さらに約45分待たなければ艦内に入れないらしい……。いったいなぜ?
艦内に入るためのタラップが1人ずつしか通れない広さのため、乗艦に時間がかかっていたのだ。なるほど、これでは長い待ち時間も頷ける
今回、取材のためにひゅうがの内部を紹介してくださったのは、護衛艦の初代女性乗員となる永田二等海尉。彼女は搭載ヘリの整備を担当しているそうだ
いよいよ乗艦!(次ページへ続く)