社外とのデータのやりとりは、基本的にメール添付を使うことが多いだろう。ただ、メール添付はセキュリティに対する不安(暗号化ソリューションは存在するが)があったり、サイズが大きい場合には困ったりする。
そこで、desknet’sなどのグループウェアで知られるネオジャパンが発表したのが、大容量ファイル送信システム「DAX EXTRA(ダックス エクストラ) V2.0」(以下DAX EXTRA)だ。
DAX EXTRAは、企業内のサーバにインストールして使うタイプのアプリケーション。ユーザーがDAX EXTRAにアクセスすると、Webブラウザ上にWebメールと似たユーザーインターフェイスが現われ、そこにファイルの送り先メールアドレスを入力する。
送りたいファイルの指定の仕方は秀逸。ユーザーインターフェイス上の特定領域にファイルをドラッグ&ドロップするだけ。しかも、複数ファイルをドロップしたあとは、それらをZIPに圧縮してひとまとめにしてくれるのだ。わざわざ自分のパソコン内でZIPにまとめるよりも、遙かにやりやすいのではないだろうか?
ファイルにはさらに、パスワードをかけられる。パスワードは、メールに画像として添付したり、別手段でパスワードを通知している場合ならば、パスワード自体を送らない設定も可能だ。
受け手側は、メールに記載されたURLをクリックしてWebブラウザでアクセス/ダウンロードを開始するのだが、ここはSSLによってきちんと保護されている。
こうした特徴のほか、DAX EXTRAでは、送信履歴のログ、パスワード入力回数制限、ファイル送信の待ち時間(宛先間違いを起こさないように、送信を一定期間待ってくれる)、外部ユーザーの招待機能(期間限定で送信可能なユーザーとして招待可能)といった機能を備える。
ここで疑問なのが、「無料のインターネットストレージサービスを使えば?」という点だが、ネオジャパンによると、そもそもファイルストレージサービスはライバルとしてとらえていないという。ライバルは、郵便などリアルなファイル伝達手段なのだ。その理由はコンプライアンス。無料のインターネットストレージサービスの使用を禁止している企業もあるわけで、重要なファイルは、やはり自社のサーバからしっかり送りたいといったニーズに応えようということだ。
DAX EXTRAの価格は、以下の通り。
- 10ユーザー……6万2790円
- 50ユーザー……26万400円
- 100ユーザー……49万3500円
- 200ユーザー……91万3500円
- 300ユーザー……130万2000円
- ユーザー数無制限……210万円
- 300ユーザー→無制限追加ライセンス……79万8000円
- 分散サーバーライセンス……52万5000円
上記「ユーザー」は、DAX EXTRAにユーザー登録する「ログインユーザーID」となり、送り先メールアドレス数やパソコン台数とは関係ない。
DAXシリーズ自体は、2007年3月から販売を開始し、現在は累計2万5000ユーザーを獲得するに至っているという。ネオジャパンでは、無料モニターキャンペーンを5月から開始するという。