デル「Inspiron 300m」。 |
写真1 12.1型のため、キーボードはゆったりしている。キーピッチは18mm、キーストロークは2.4mm。 |
デルのラインナップ中、最も軽く(1.32kg)小さいのが、本機「Inspiron 300m」だ。例によってOSやオフィススイートをはじめ、メモリ・HDD容量、バッテリなどはユーザーが自由に選択することが可能だが、光ドライブは最低限CD-ROMドライブが付属する(USB接続)。
ユーザーがカスタマイズできる部分を除いて目立つのは、筐体がコンパクトである点だ。日本製薄型ノートPCには及ばないものの、24.4mmの薄さはカバンにしまうときには十分なメリットとなる。スペック面では可もなく不可もないスタンダードな構成が身上の本機だが、SDメモリーカードスロットが装備されているのはうれしい。また、外部インターフェイスにBluetoothが装備されている点は、今後のこと(Bluetooth対応マウスの普及など)を考えると心強い。
写真2 デザイン上のポイントである液晶パネル面のエンブレム。ちょっと印象が強いので好みの分かれるところだ。 | 写真3 大容量8セルバッテリ。約4時間の駆動が可能で、1万2500円の上乗せとなる。本体奥行き寸法が変わるので注意。 |
さらに、オプションになるが、ヘッドホン・スピーカ出力×1、パラレル×1、シリアル×1、ビデオ×1、IEEE1394×1、10/100BASE-TX×1、USB 2.0×2、PS/2×1、CD-ROMもしくはDVD+RWと40GBのHDDを備えたドッキングステーション“メディアベース”も用意されている。オンラインショップで見積もると、書き換え2.4倍速のDVD+RW/+Rドライブ搭載メディアベースが5万4000円、DVD-ROMドライブ搭載で2万6000円、CD-ROM搭載で1万6000円の上乗せとなる。
写真4 標準搭載の光ドライブ。24倍速のCD-ROMから書き換え2.4倍速のDVD+RW(+Rは4倍速)、DVD±RWまで用意されている。 | 写真5 ACアダプタ。幅が4cmほどあり、大きめ。中央に凹みがあり、ケーブルを巻き付けられる。本体との接続端子は大き目。 |
よく、デルのマシンは安い、といった声を聞くが、それは本質を言い当てていない。例えば、本機を予想実売が23万円半ばの東芝「Dynabook SS S9/210LNKW」相当のスペック(メモリ:256MB、HDD:40MB、無線LAN、OS:XP Home SP1・オフィス:Office Personal 2003)構成にした場合、本体価格のみ(税抜)で22万8300円となり、大差なくなってしまう(編集部注:6月1日時点での見積価格では税抜で20万7780円、税込では22万2369円)。
写真6 モデム・ネットワークからカードスロットまでが並ぶ左側面。USB下は専用光ドライブのための電源。後面はバッテリのためインターフェイスはない。 | 写真7 右側面。排熱ファンが配置されているため、こちらの面はコネクタが少ない。IrDA端子とUSB端子、外部モニタ端子が並ぶ。 |
だから、本機購入を検討する場合は、「安いから」ではなく「自由度が高いから」という視点で考えてみたい。初期投資を抑えて後々カスタマイズしていくか? 最初にある程度の投資を行うか? 身の丈にあったマシンを購入できるのが、デルの本来の魅力なのだ。
Inspiron 300mの主なスペック | |
製品名 | Inspiron 300m |
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CPU | 低電圧版Pentium M-1.20GHz |
チップセット | Intel 855GM |
メモリ(最大) | 128MB(1152MB) |
グラフィックス | チップセット内蔵 |
液晶モニタ | 12.1型/1024×768ドット |
HDD | 30GB~60GB |
光メディアドライブ | B.T.O.オプション(USB接続外付け) |
スロット | PCカード(TypeII×1、CardBus対応)、SDメモリーカード×1 |
通信 | 10/100BASE-TX、56kbpsモデム、IEEE 802.11b(オプション) |
I/O | USB 2.0×2、IEEE1394×1、外部ディスプレイ端子、IrDA、Bluetooth |
バッテリ駆動 | 約2時間(標準3セルバッテリ時)、約2.5時間(大容量4セルバッテリ時)、約4時間(大容量8セルバッテリ時) |
サイズ(W×D×H) | 275×233.6×24.4mm |
重量 | 1.32kg(標準バッテリ搭載時) |
OS | Windows XP Home Edition SP1(B.T.O.オプションで同 Professional SP1にも変更可能) |