NECは低価格デスクトップPCとして「VALUESTAR Lシリーズ」をラインナップしているが、5月に筐体も新たにシリーズを刷新した。新Lシリーズは5モデルあり、基本的なスペックは共通だ。CPUはDuron-1.1GHzでメモリは256MB(PC133)、チップセットはグラフィック機能を内蔵したVIAのApollo KL133Aが使われている。付属のディスプレイは、ローエンドのVL100/3Dのみ17型CRTだが、それ以外は15型TFT液晶ディスプレイがセットになっている。
ソフトウェアエンコーダで
TV録画やタイムシフト再生を実現
写真1 VL550/3DにはヘッドフォンマイクやUSBカメラ、赤外線リモコンが付属。 |
どちらもコストパフォーマンスの高さをウリにするLシリーズということで、TV録画はソフトウェアエンコードで実現している。TV録画モードは、最高画質のDVD対応モード(MPEG2 720×480ドット/8Mbps)、高画質モード(MPEG2 640×480ドット/7Mbps)、標準画質モード(MPEG2 320×480ドット/6.2Mbps)、一番録画時間が長いVideo CD対応モード(MPEG1 352×240ドット/1.152Mbps)の4つ。VL550/3Dでの録画時間の目安は、それぞれ約27時間30分/約30時間40分/約34時間40分/約161時間40分となる。
ソフトウェアエンコードということで、録画や再生時のパフォーマンスが気になるところだ。そこでCPU占有率を調べてみると、ライブ再生時で30~40%程度、タイムシフト時で80~90%程度だった。ハードウェアエンコードと比べると高めだが、TV録画と同時に別の作業を行わなければ問題ない。
ひとつ注意しておきたいのは、高画質モード以上で録画操作をする場合、録画と再生が同時にできない点だ。ただし標準画質モード以下なら録画中でも再生が同時に行える。
写真2 光ドライブはCD-RW/DVDコンボ。PCカードスロット(TypeII×2)も内蔵している。2つあるPCIカードスロットの1つにはTVチューナカードが装着済みなので空きは1つだ。 |
写真3 本体カバーは背面の突起をスライドさせるだけで外せる構造になっている。メモリの増設も簡単だ。 |
これまでVALUESTARシリーズでTV録画するには、TシリーズかSmartVisionが必要だった。どちらもハードウェアエンコーダと各種のノイズ除去機能を搭載し、画質や機能面で優れているが高価。いっぽう15型液晶ディスプレイが付属して実売価格が20万円前半のVL550/3Dは、低価格TV録画マシンとして魅力的な選択肢といえる。
VALUESTAR L VL550/3Dの主なスペック | |
製品名 | VALUESTAR L VL550/3D |
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CPU | Duron-1.1GHz |
チップセット | VIA Apollo KL133A |
メモリ(最大) | PC133 256MB(1GB) |
HDD | 約120GB |
光ドライブ | CD-RW/DVDコンボ(R16倍速/RW10倍速/CD40倍速/DVD12倍速) |
TV機能 | TVチューナ内蔵(ソフトウェアMPEG1/2エンコード) |
ディスプレイ | 15型TFT液晶 |
OS | Windows XP Home Edition |
アプリケーション | Office XP Personal |
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