MicroATXケースで、より高消費電力にして高性能のPCを組み上げたい場合に最大の壁となる電源容量制限。これまで最高とされていた200W電源では、ハイスペックのPCを組もうとしたときにどうしても心許なさがつきまとったが、そんな状況は大きく緩和されそうだ。静音電源シリーズとしてアキバで一定の地位を築く東海理化販売“TORICA”ブランドの“静”から、250Wもの大容量を誇るSFX電源「MPW-250N」がデビューした。250WのSFX電源が登場したのは今回がはじめて。また、静シリーズのSFX電源としても初登場となる。
東海理化販売からショップに配られた資料 |
SFX12Vに対応するMPW-250Nの出力は+3.3V&+5Vで156W、+3.3V,+5V&+12Vで226W。東海理化販売から各ショップに配られた資料を見るとPentium 4-2.2GHz、Athlon XP 2000+対応とうたわれているように、MicroATXケースの拡張性を考えるとほぼ十分な容量だと言って良さそうだ。ちなみに、静シリーズのATX電源はこれまでTopowerのOEM品だったが、今回はSFX電源ユニットに実績のあるEnhanceによるTORICA特別製。目測で20mm厚と思われる吸気ファンが電源ユニット本体から飛び出している仕様になっており、Enhanceによるタイプ分けでいうところの“D”タイプということになる。この20mm厚80mm角ファンが“静”たらしめているようで、電源の騒音レベルはわずか25dB。これは、人間の耳ではほとんど関知できないほどの静かさだ。
側面に貼られている仕様シール | 騒音レベル25dBを実現する吸気ファン。本体内蔵だとここまでの静音化は難しいか? | |
電源コネクタ。豊富に用意されている | 付属のATX電源用アタッチメント。ただし、なぜかネジは用意されていない |
価格はクレバリー1号店とWonderCityで7480円、高速電脳で7980円。ハイスペックのMicroATX小型PCが作りやすくなったわけで、日本の住宅事情と小型PCの人気、そして静音ブームを追い風に注目を集めるのは間違いなさそうだ。吸気ファンを本体に内蔵したタイプも気になるところだが、こちらは「4月上旬発売予定」(東海理化販売)とのことで、まもなく店頭に並ぶもよう。
TORICA初の1U電源も初登場
なお、MPW-250NにあわせてTORICAからは230Wの1U電源「UPW-230N」も登場した。こちらはTORICAブランドの電源なのに“静”シリーズでないのが最大の特徴?! 価格は高速電脳で1万980円。
主な仕様。こちらはActivePFC回路を搭載している |