クレバリー2号店の隣(DOS/Vパラダイス本店の向かい)に、長らく工事中のビルがあったのを覚えている人も多いだろう。そのビルがいよいよ来週12月5日に「リナックスカフェ」としてオープンする。
工事前のリナックスカフェ(旧下島ビル) |
リナックスカフェという名を聞くと「リナックス搭載PCの並ぶ喫茶店」といったものを想像しがちだが、実際にはLinuxをはじめとするオープンソース関連の研究機関やベンチャー企業が入居する一大オープンソースビル。千代田区や民間企業などの合弁施設で、4Fにはオープンソース関連のベンチャー企業が、3Fには東京大学名誉教授の國井利泰博士を所長とする研究開発機関が入居。4Fのベンチャー企業を育成しつつ、3Fでは企業のR&D活動アウトソーシングの受注などといったビジネスがこのリナックスカフェで行われることになる。なお3Fのオープンは来年1月予定で、このため12月5日は「パイロットオープン」という位置づけ。グランドオープンは3月が予定されている。
オープンに向けて突貫作業中のPRONTO。アルコール類も楽しめる、オトナの喫茶店といったところ |
ただし、一般ユーザーにとってまったく縁遠いものかというと決してそうではない。特に注目は12月5日に1Fでオープン予定のコーヒーショップ「PRONTO」で、まったくアキバらしくない(!?)上品な内装は一見の価値ありと言えるだろう。このPRONTOは同時に“ワイヤレスのインターネットカフェ”となっており、ノートPCやPDAを店内に持ち込めば、自分の端末でインターネットアクセスが可能という、まさに新世代の喫茶店。同店が「ホットスポット」と呼ぶ“VPNカフェ”の実験も行うとしており、来年早々にも、契約さえすればアキバにいながら会社のネットワークにアクセスできるようにもなるというサービスが始まる予定だ。特にアキバで働く営業マンやマスコミ関係者にとって見逃せないサービスと言えるだろう。
また2FにはLinux搭載PCを自由に使えるコミュニティスペースがオープン。自由にブラウジングなどが楽しめるほか、CD-Rドライブも用意されており、オープンソースのOS(Linuxの各種ディストリビューション)やアプリケーションをメディアに書き込んで持ち帰ることもできる。また、セミナー兼イベントスペースはオープンソース関連かどうかを問わず有料で貸し出される予定となっているため、“ショップにもっとも近いイベントスペース”として、メーカー主催のイベントが開かれるようになりそうだ。
シャッターの閉じたリナックスカフェ。開くのは12月5日だ |
ちなみに12月5日のオープン初日は記者発表や内覧会など関係者向けのセレモニーが予定されており、一般客が1、2Fを利用できるようになるのは6日(木曜)から。新しい試みの喫茶店が気になる人や、アキバ初のPRONTOに気を引かれる人、そして2FでLinuxに触れてみたい、タダでブラウジングを楽しみたいという人まで、まずは1度訪れてみるといい。
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